システムバスをリフォームする際の注意点と浴室乾燥機の特徴を解説!

2022.01.10

システムバスをリフォームする際の注意点と浴室乾燥機の特徴を解説!

 

浴室は家の中でも水カビや汚れが目立ちやすい所で、毎日体を綺麗にするところだからこそ清潔感はなくしたくない場所ですよね。

またお風呂の時間は仕事の疲れを癒すリラックスタイムなので1日の中でもリフレッシュする大切な時間です。

そんな浴室だからこそ家族みんなが気持ちよく使えるようにリフォームしたいという方も多いのです。

今回はシステムバスをリフォームする際の注意点と浴室乾燥機のメリットやデメリットを解説します。

 

システムバスとは

 

システムバスとは、ユニットバスとも呼ばれ浴槽や壁天井床が一体になったタイプの浴室のことです。

ユニットバスと聞くと、浴槽がトイレや洗面台と一緒の部屋にまとまっているタイプを思い浮かべる方も多いですが、トイレと浴室が別でもシステムバスと呼びます。

システムバスには、お風呂に適した水に強く熱を通しにくい素材が使用されています。

また、工場であらかじめ作られたパーツを現場で組み立てて設置するので短期間での施工が可能な点もメリットといえるでしょう。

このようなメリットがある一方で、製品のパーツを組み立てて作るため、個性的なデザインやオリジナリティのある構造を実現することは難しくなります。

さらにシステムバスの寿命は、使い方や環境にもよりますが10〜15年で汚れや傷が目立ち始め20年も経過すると劣化が進んできます。

 

設備選びの注意点

 

システムバスのそれぞれの部材において選ぶべき注意点があるので解説します。

 

・壁材

 

壁材は木目調や石目調など色柄も多数のバリエーションがあり、性能も耐水性に優れ汚れの目立ちにくい樹脂系の素材を使っているものが多いです。

そのため掃除がしやすくいつも綺麗な状態が保てます。

 

・浴槽

 

浴槽は和式の深いタイプと洋式の浅いタイプの2種類に分かれています。

素材は FRP 繊維強化プラスチックやステンレス、人工大理石などメーカーや製品によってさまざまです。

FRP素材の浴槽は価格が安く軽くて丈夫、補修もしやすいのがメリットです。

もう一方のステンレス素材は、丈夫で錆びにくく保温性に優れているというメリットがありますが、重みがあるため床の補強が必要となる場合があったり塗料が剥がれ易いというデメリットもあります。

また、人工大理石は、キッチンの天板にも使用されているため耐久性に優れています。

それぞれの特徴を知った上でどの素材の浴槽にするのかを検討しましょう。

 

・扉

 

システムバスの扉は主に開き戸・折れ戸・引き戸の3種類がありそれぞれに特徴があります。

まず、開き戸はわずかな力で開閉がしやすいというメリットはありますが、扉の可動域が広いため開閉スペースが必要となることがデメリットです。

また、お子様と一緒に入ったり介護が必要な高齢者の入浴には扉を開閉するときに邪魔になってしまい適しているとはいえません。

次に折れ戸は、開閉スペースがコンパクトで出入りはしやすいのですが、開閉するのに力が必要であることと細かい溝やパッキンの掃除がしにくいというデメリットがあります。

最後に引き戸は開口部が広く開き戸のように可動域がありませんが、引き戸を引き込むスペースが必要なのがデメリットです。

しかし、引き戸は浴室の扉に最も適していて、開口部が最も広く取ることができるためお子様から高齢者まで安心して使えます。

開閉もスムーズで楽に操作することが可能で、開けっ放しにしていても違和感がありません。

ただ引き込むスペースの壁に、棚を付けたりコンセントやスイッチ関係が付けられないので注意が必要です。

スペースに余裕があるなら、将来的なことを考えて浴室の扉は引き戸にすることをおすすめします。

 

・水栓・シャワー

 

水栓やシャワーはレバーやボタンで全て操作できるタイプが主流で、特にお子様や高齢者でも力の入らない構造の製品が多いため、使いやすさを重点に選べば良いでしょう。

 

浴室換気暖房乾燥機を追加する

 

浴室乾燥機は、雨の多い梅雨の季節や、洗濯物を早く乾かしたい時にとても便利です。

また、浴室乾燥機を活用すればお風呂のカビを防げたり、ヒートショックを防げたりなどのメリットもあります。

また浴室乾燥機を付けることで、お風呂に関する悩みや洗濯物の問題を解決することができます。

ここからは、浴室乾燥機のメリット・デメリット、種類と選び方や賢い使い方まで紹介します。

 

お風呂に浴室乾燥機を追加するメリットとデメリット

 

浴室乾燥機にはどのようなメリットとデメリットがあるのか紹介します。

 

メリット

 

浴室乾燥機のメリットは次の4つです。

 

・ヒートショックのリスクが軽減できる

 

浴室乾燥機を設置するメリットとして、ヒートショック対策があります。

冬の寒い季節に起こるヒートショックは、温度差による血圧変動で起こるのです。

また浴室乾燥機は、浴室内の温度を上げる暖房機能によって、浴槽と浴室内の温度差を減らすことが可能です。

浴槽に浸かる際、温度の低い浴室では、お湯との温度差でヒートショックの危険性は高まります。

そのため高齢者だけではなく、血圧の高い中高年もヒートショックの対象者なので、冬の浴室暖房は必要不可欠といえます。

 

・乾燥機能で湿気を除去しカビを抑制できる

 

浴室乾燥機は、湿気の多い浴室の大敵であるカビの繁殖を抑えることができます。

乾燥機能が浴室の湿気を素早く除去し、カビが繁殖する間もなく浴室を乾燥させることができるのです。

そしてカビは一度繁殖すると、浴室の天井などにカビの菌が残ってしまいます。

そのため浴室を乾燥させずに放置すると、いつの間にかその菌がカビとして現れてくるのです。

カビの生えた浴室は、人の呼吸器にも悪影響を及ぼしアレルギー体質の人には良くありません。

乾燥機能で浴室はいつもカラッと乾燥させることで家族の健康に役立つでしょう。

 

・外に干せない時に衣類乾燥ができる

 

浴室乾燥機があれば、雨の多い梅雨の時期でも洗濯物を素早く乾かすことができます。

部屋干しや洗濯機の乾燥機を使用しても衣類を乾かすこともできますが、匂いやシワが気になる人も多いはずです。

浴室乾燥機を使用すれば、外干しとほぼ同じ状態にすることができます。

 

また近年、花粉症の人も多く、PM2.5や黄砂も気になるので外に干すことをためらう人が多くなっています。

アレルギー体質の人の増加を背景に、洗濯物にも気を使う時代になったといえるのではないでしょうか。

 

・夏の暑い時期に涼風で入浴できる

 

夏場はシャワーで済ませる人も多いかも知れませんが、実は夏でもお風呂に浸かった方が健康に良いとされています。

しかし、年々夏の気温は上昇傾向にあり、お風呂の温度と湿度には耐え難いものがあります。

浴室乾燥機には涼風機能があり、涼しい爽やかな風を浴室全体に漂わせてくれるので、冬だけでなく夏にも活躍する利便性の高い設備といえるでしょう。

 

デメリット

 

浴室乾燥機のデメリットは次の2つです。

 

・光熱費であるランニングコストがかかる

 

浴室乾燥機は冬場の暖房、衣類の乾燥と便利に効率よく働いてくれる分、光熱費がかかります。

機種によって多少の違いはありますが、最も電気代がかかる暖房と衣類の乾燥は3時間で約100円程度というデータがあります。

電気代の安い夜間に利用することで、節約ができるので上手く工夫しましょう。

 

・洗濯物を干すスペースに限界がある

 

浴室で洗濯物を干すスペースは、浴槽の上になるのでそれほど広いスペースとはいえません。

洗濯物の量にもよりますが、一度に干せる量は家族3〜4人分が限界です。

リフォームする際には、量が増えても対応できるように物干しバーを2本付けることで多くの洗濯物を干すことができます。

 

浴室乾燥機の種類と選び方

 

浴室乾燥機にはどのような種類があるのか、またその選び方を解説します。

 

浴室乾燥機の熱源種類

 

浴室乾燥機の熱源の種類は電気式とガス式があります。

 

・電気式

 

電気式は電気を熱源とするもので、電気ヒーターとヒートポンプ式の2つがあります。

熱源がセラミックヒーターやハロゲンヒーターなどの場合、ファンを回転させ遠赤外線のヒーターが作り出した高温の熱で温風を出します。

一般的に100V・200Vの電源で作動しますが、中には省エネを意識した効率の良いヒートポンプ式もあります。

電気式は、ランニングコストが多少かかりますが、工事も簡単で初期費用が低コストで済むメリットがあります。

イニシャルコストをかけたくない人におすすめです。

 

・ガス式

 

ガス式は、ガス温水器のなかで発生した熱を使って乾燥させるものです。

ガスを熱源とする浴室乾燥機は、屋外に設置された給湯暖房用熱源機によって、温められたお湯を本体へと送り、循環させて熱を放出することで温風を出します。

そのため浴室乾燥機専用の熱源機が必要で、電気式と比較すると初期費用が高くなってしまうのです。

ガス式はイニシャルコストはかかりますが、ランニングコストは安く済むでしょう。

 

設置方法のタイプ

 

浴室乾燥機は大きく分けて2つの設置方法があります。

 

・天井埋め込みタイプ

 

天井埋め込みタイプは、浴室の天井裏に本体を埋め込むものを指します。

本体は天井裏にあるため見た目がスッキリして清潔感があり、厚みが無く薄型タイプなので、浴室掃除の邪魔にならず衛生的です。

リフォームで設置の際は、天井裏に本体を埋め込むために必要なスペースが、確保できるか確認することが必要です。

 

・天井付け・壁掛けタイプ

 

天井付け・壁掛けタイプは、天井に埋め込むことができない場合の設置方法です。

天井付けは天井の換気扇の位置に設置し、壁付けは壁の換気扇の位置に取り付けるタイプです。

浴室乾燥機を後付けする場合におすすめですが、出っ張りがあるため少し狭く感じます。

 

浴室乾燥機の正しく賢い使い方

 

浴室乾燥機を工夫して使うことで光熱費を節約できます。

 

・換気・乾燥モードを上手に使い分ける

 

浴室乾燥機の換気と乾燥モードを比較すると光熱費が異なります。

長時間乾燥モードを使用すると光熱費が高くつくので、換気モードで半分くらい水分を飛ばした後に乾燥モードを使用することがおすすめです。

光熱費の節約と浴室内のカビ抑制も可能なので賢い使い方といえるでしょう。

 

・洗濯物を工夫して干す

 

送風口の近くに、厚手の乾きにくいものを干すことで、直接温風を当てることができます。

また、洗濯物同士が重ならないように間隔を開けて、風が通るようにすることも重要です。

干し方次第で乾燥時間が変わってくるので、工夫することが節約に繋がります。

 

・フィルターを小まめに掃除する

 

浴室乾燥機の性能を十分に発揮させるためには、フィルターの掃除が重要です。

乾燥機本体に負荷がかからないように小まめにチェックすることをおすすめします。

 

浴室リフォームで注意したいポイント

 

・ショールームで実物を確認する

実際に実物を見るとイメージが湧きやすく、浴槽に入って体がどのようにフィットするのか確認しましょう。

 

・必要な機能だけ検討する

さまざまな機能が満載のシステムバスですが、全てが必要なのか検討することが大切です。

オプションで付けてみたけれど実際は要らないこともたくさんあります。

本当に必要な機能なのかじっくり家族で相談して決めると良いでしょう。

無駄な費用は削減し、違うところに費用を回せるようにすれば自分らしいシステムバスにカスタマイズできます。

 

まとめ

 

システムバスのリフォームをする際の、さまざまな注意点やおすすめを解説してきました。

浴槽や扉などたくさん種類がある中で決めていくのは、楽しくもあり大変な作業です。

仕様を決める前にショールームへ足を運び、できるだけたくさんのシステムバスを見て実際に体感することが大切です。

また、浴室乾燥機を採用することでたくさんのメリットがあるので、一度検討しましょう。

浴室乾燥機は、衣類を乾燥させることに加え、カビを抑制し浴室をいつも衛生的に保ってくれます。

ヒートショック対策やアレルギー対策にも効果があり、家族の健康を維持できる優れた住宅設備といえるでしょう。

浴室をリフォームする場合は、便利な機能と快適なお風呂を過ごせる浴室乾燥機をおすすめします。

まずは、業者に相談し後悔しないためにもショールームで現物を確認しましょう。