ベランダ・バルコニー・テラスの違いと木製ウッドデッキの木材保護塗料のご紹介!
2022.02.09
ベランダ・バルコニー・テラスの違いと木製ウッドデッキの木材保護塗料のご紹介!
ベランダやバルコニー、テラスという言葉は知っていてもどこが違うのかまでは分からないものです。
特にベランダとバルコニーの違いは、具体的に説明しにくいですよね。
家の知識としても知っておきたいところなので、是非参考にしてください。
今回は、それぞれの定義、特徴やメリットとテラスに多いウッドデッキなど木製のメンテナンス方法を解説します。
ベランダ・バルコニー・テラスの定義
ベランダ・バルコニー・テラス、それぞれの定義と違いを解説します。
・ベランダ
ベランダとは、建物の外側にある屋根付きのスペースのことをいいます。
屋根があることが最大の特徴で、面積があまり広くない場合が多いため洗濯物を干すスペースとして活用されることが一般的です。
屋根があることで、いつ雨が降り出しても少々の雨なら濡らしてしまうこともないでしょう。
マンションの場合は、隣家と壁を隔てて繋がっているため緊急時の避難経路となる役割も担っています。
・バルコニー
バルコニーとは、建物の外に張り出した屋根の無い、手すり付きの屋外スペースのことをいいます。
2階以上にあり、屋根が無いことがバルコニーの大きな特徴で、その分ベランダよりも比較的面積が広いことが多くさまざまな用途に使用されます。
洗濯物を干したり、ガーデニングを楽しんだりテーブルやチェアを置いてお茶や読書を楽しんだりと第二のリビングとしても活用できます。
また、建物の一部を凹ませて造られたインナーバルコニーや、一戸建ての2階部分やマンションの上層階などによくみられるルーフバルコニーと呼ばれているものもあります。
・テラス
テラスとは、バルコニーと同じ形状で1階にあるものをいいます。
リビングの掃き出し窓から同じぐらいの高さで繋がっているものが多く、地面より一段高くなっています。
また、床の表面は、コンクリートやウッドデッキ、石貼りやタイル貼りなどさまざまなバリエーションが豊富にあります。
屋根の有無は自由で、夏はシェードなどで暑い日差しを遮り快適に過ごせる空間を作り出せます。
ベランダ・バルコニー・テラスの相違点
ベランダとバルコニーの違いは、屋根が有るか無いかの違いで、両方とも2階に付いているというところは同じです。
テラスは1階にあるもので、リビングと繋がりがあり掃き出し窓を開けると建物の内側と外側が一体になります。
イメージとしてベランダはそれほど広くない屋根付きスペース、バルコニーはやや広めで家具も置ける広さがあり、さまざまな用途に使えるところです。
テラスは1階アウトリビングとして活用できるという感じです。
ベランダの特徴
ベランダの特徴とメリットは、屋根があるため雨を防いでくれることです。
強風で雨が差し込んでくるような天候の場合以外は、洗濯物も濡らすことはなくベランダで何か作業することも可能です。
また、夏の暑い直射日光を遮ってくれることもメリットのひとつです。
屋根があることで、日差しを和らげ室内の冷房の妨げを緩和します。
天気を気にせず洗濯物のみ干したい人には、ベランダが最適です。
バルコニーの特徴
バルコニーの特徴とメリットは、ベランダに比べ面積が広いので、さまざまな用途に使えることです。
例えば、洗濯物を干せるのはもちろんですが、家具を置いて天気の良い日はランチやお茶を楽しむこともできます。
2階なので開放感もあり、プライバシーも確保しながら心地良い空間となるでしょう。
1階に庭やテラスのスペースがない場合には、バルコニーでバーベキューなど家族や仲間と楽しむことも可能です。
また、家庭菜園やガーデニングが趣味の人も楽しむことができます。
屋根が無いので、日当たりも良く野菜や植物もプランターで育てるのに適した環境が整っています。
・ルーフバルコニーの特徴
ルーフバルコニーとは、階下の屋根部分に作られたバルコニーのことで、普通のバルコニーに比べて広々として開放感があり日当たりも良いことが特徴です。
ルーフバルコニーのおすすめの楽しみ方は、スペースが広いので家族や仲間と食事やちょっとしたパーティーが楽しめることです。
また、人工芝などを敷いて安全な子供の遊び場にしたり、日当たりが良いことを利用した家庭菜園も楽しめます。
プチトマトやキュウリ、ナスなどの夏野菜の栽培も広いスペースがあるので十分楽しむことが可能です。
他には、ハンモックで読書をしたりさまざまな趣味にも使えるでしょう。
1階にテラスや庭など広いスペースが取れない場合に、ルーフバルコニーはおすすめです。
・インナーバルコニーの特徴
インナーバルコニーとは、建物の一部が屋外になっている屋根付きのバルコニーをいいます。
同じ屋根付きでも建物の外に張り出しているベランダとは違います。
建物の内側に奥行きがあるため、雨や風の影響はそれほど感じられません。
バルコニー同様、テーブルやチェアを置くことでアウトリビングな空間を楽しめます。
また、ルーフバルコニーとの違いは、屋根があるので天候を気にせずさまざまな活用ができることです。
その反面、日当たりはあまり望めないので家庭菜園やガーデニングには不向きです。
インナーバルコニーは、リビングの延長として屋外空間を楽しめるため、外の雰囲気を感じられるリビングが欲しい人にはおすすめです。
テラスの特徴
テラスは用途でいえば、バルコニーと同様の楽しみ方が可能です。
バーベキューやガーデニング、子供の遊ぶスペースやハンモックまで楽しみ方は趣味に応じて自由な使い方ができます。
1階にあるので、リビングとの繋がりによって建物の延長として空間を広々と使えるのでレイアウトの自由度が高く自分らしく演出できます。
・インナーテラスの特徴
テラスは通常屋外にあり、屋根が無く地面より一段高いところにありますが、インナーテラスとは建物の中や半屋外空間にある屋根が付いているテラスのことをいいます。
建物内にあるので、室内とは違った屋外の空間を感じながら天候も気にせず活用することが可能です。
雨や風の影響を受けることがないので、洗濯物やバーベキュー、趣味のスペースとしても使え、子供が外で遊べない時には屋外の雰囲気で遊ばせることもできるでしょう。
インナーテラスは天候に関係なく、さまざまな事に活用できる大変便利な多目的空間です。
テラスの木製ウッドデッキなど木部に使用する塗料
テラスの木製ウッドデッキに塗装する場合、どんな塗料を塗ってメンテナンスすれば良いのでしょう。
木部に塗料を塗る役割は、美観の向上と素材の保護、機能性の付加です。
その役割を担う木材保護塗料の種類は多く、それぞれ目的に応じた性質があります。
木材保護塗料の種類や性能、各塗料のメリット・デメリットを紹介します。
木材保護塗料について
木材保護塗料とは、どのような成分から成り立っているのでしょうか。
それは塗料の主成分は基本的に、樹脂、顔料、溶剤の3つで構成され、場合によっては添加剤を加えて形成します。
塗膜の成分構成は、樹脂、顔料、添加剤など乾燥させた後に残る塗膜成分と溶剤など塗膜形成中に揮発してしまう非塗膜成分とから成り立っています。
塗膜成分
まず塗膜とは、塗料を塗って乾燥した後に硬化した状態を塗膜といいます。
その塗膜を構成する成分をそれぞれ解説します。
・顔料
顔料とは水や油、溶剤などに溶けずそのものが色を持っていて、主に塗料の色彩を形成する成分です。
顔料には、塗料の色を決める顔料のことを着色顔料といい、有機顔料と無機顔料との2種類に分かれます。
有機顔料とは石油などから合成した顔料で、無機顔料は天然の鉱石や金属の化学反応によって得られる酸化物などから作られる顔料です。
無機顔料はさらに天然鉱物顔料と合成無機顔料の2つに分かれます。
顔料の役割は、塗膜の色を出すことや光沢の調整、硬さや強さ、付着力を調整することです。
顔料を含む塗料を「エナメル」含まない塗料を「クリア」と呼びます。
・樹脂
樹脂とは、塗料が固まる元になる成分で塗膜の光沢や耐久性に影響します。
塗料皮膜の性能は付着性と防食性が重要で、この樹脂の成分で良し悪しが決まります。
付着性とは異なる2つの物質が接触してくっつく現象で、防食性とは木材の腐食を防ぐことです。
樹脂は、塗料の本質的なもので固形から液状のものまで、さまざまな粘性のものがあります。
・溶剤
溶剤とは、樹脂類を溶かすために使用する成分で、溶剤自体は蒸発して塗膜にはなりません。
塗装作業をする際に、塗料を液体の状態で程よい粘度にして塗れるようにする役割があり、塗装面の仕上がりをよくするために使用します。
・添加剤
添加剤とは、「防カビ剤配合」や「超速乾性」などの成分表記は添加剤が配合されていることを示します。
他には、防腐剤、防錆剤などがあります。
木材保護塗料の種類
木材に使用する塗料は大きく分けて2種類あります。
一つは、木材に浸透するタイプの塗料で、もう一つは表面に塗膜を作るタイプの塗料です。
・浸透型塗料
浸透型塗料は木材の表面から内部に浸透して、木材を保護するタイプの塗料です。
主な浸透型塗料はキシラデコールやノンロット、オスモやバトンなどの製品があり、木材の風合いを生かして木目の魅力を引き出す効果があります。
ワックスやオイルなどの成分が木材の内部まで浸透し、木目がそのまま残り質感や見た目が良く仕上がるメリットがある塗料です。
造膜型塗料に比べて表面に塗膜を作らない分、耐水性や耐久性が弱くなり定期的に塗り替えが必要なところがデメリットです。
・造膜型塗料
造膜型塗料は、木材の表面に塗膜を作るタイプの塗料で水分や汚れから木を守ります。
メリットは、浸透性塗料に比べると屋外での紫外線(UV)や雨風にも強く、耐水性や耐久性に優れているため、劣化を防げることです。
反対にデメリットは塗膜で木目が潰されて木の風合いがなくなることです。
主な造膜型塗料は、合成樹脂塗料ではアクリル、ウレタン、ペンキなどがあり、天然樹脂塗料には漆やワニスなどが挙げられます。
木目の風合いを活かす場合
気の味わいを活かす目的なら浸透型塗料がおすすめです。
室内の家具や無垢の床材、ウッドデッキなどに適した塗料で、木の風合いや手触りを感じることができます。
浸透型塗料は色の付かないクリアと色の付く顔料の成分が入ったものもあります。
・よく使用される浸透型塗料
・オスモ
ドイツ製オイル塗料で家具や無垢の床材によく使われ、自然素材を中心に作られているので安全性が高く小さなお子さまにも安心です。
・ワトコオイル
イギリス製オイル塗料で欧州の規制に基づき、有害な成分は含まれていないので非常に安全です。
無害なので安心して使用できる塗料のためおすすめです。
・キシラデコール
屋外のウッドデッキや木製のフェンスなどに良く使用され、人気があり知名度の高い製品です。
・ノンロット
キシラデコールと同様に屋外のウッドデッキなどに使われ、良く比較される人気のある製品です。
耐水性と木の保護を重視する場合
木材の保護や耐水性を重視するなら造膜型塗料がおすすめです。
室内でも水廻りで使用する木製品などは、耐水性が必要で材木を腐食させないためにも塗膜を作るウレタン塗装などをします。
屋外での木部は雨風や紫外線(UV)の過酷な条件から塗膜で覆うことで、木部を保護し守ることができるのです。
・よく使用される造膜型塗料
・水性ウレタンニス
室内に使用する塗料の中でも馴染みがあり、表面に膜を作るため耐水性に優れています。
・ミルクペイント
ミルクの素材から作られた自然塗料で乾燥すれば耐水性を発揮します。
柔らかで優しい仕上がりが特徴で屋内外で使えるものもあります。
・エマルジョンペイント
最も扱いやすく手軽に塗装ができるタイプで、刷毛やローラーでも使いやすく色を付けることができます。
・キシラデコール コンゾラン
塗膜を作るのに木の呼吸を妨げないという特殊な塗料で、塗膜の割れや膨れ、剥離しない特徴があり屋外専用の塗料です。
まとめ
ベランダ・バルコニー・テラスの違いについて解説しました。
それぞれ少しづつ違いがある中で、ご家庭の目的に応じたスペースにすることが大切です。
家族が笑顔で楽しめるスペースにしましょう。
テラスの木製ウッドデッキのメンテナンスをする場合、木材保護塗料は多くの種類と特徴があり用途に応じた使い分けが必要です。
直接触れる場所には浸透型塗料で木の味わいを活かし、耐水性や耐久性を強化したい場合は造膜型塗料で保護しましょう。