リフォームで寒い家を暖かくしよう!寒さ対策に断熱の知識と対策!

2022.02.09

リフォームで寒い家を暖かくしよう!寒さ対策に断熱の知識と対策!

 

今年も冷え込む季節がやってきました。

「せっかく暖房を使った部屋で過ごしているのに、なぜか寒さを感じる」「室内に居るのに手足が冷えて大変」ということはありませんか?

寒さを我慢するのはとても辛く、体調を崩してしまうこともあります。

しかし暖房に頼りすぎて光熱費がかさむのもお金の無駄遣いになります。

そこで今回は冬の寒さをリフォームで乗り切るためにどのような工事が効果的なのか?建物や建材別に寒さ対策に効果的なリフォーム方法をご提案いたします。
また、冬対策リフォームを行うことによって得られるメリットについても解説いたします。

 

冬の寒さ対策をリフォームで行うメリット

 

リフォームで寒さ対策を行うメリットを紹介します。

 

・ 電気代などのランニングコストが抑えられる

 

冬の寒さ対策を目的としたリフォームを行うと、光熱費を抑えることができます。

これは断熱リフォームによって室温の変化が緩やかになるため、エアコンやヒーター等の空調機器が稼働する時間が短くなることが理由です。

また断熱によって部屋の暖かさを保ちやすくなるため、季節によっては生活の中で発生する電化製品や調理器具の熱だけで快適な室温を保つことができるでしょう。

 

・部屋ごとの気温の変化が小さくなるので体に優しい

 

冬の間は暖房機器を使用した部屋と、使用していない廊下やトイレ浴室では大きな気温の差が発生します。

人間の体は暖かい場所から寒い場所に移動すると、体の熱が急激に下がらないよう血流を調整する仕組みがあります。

あまりに急激な変化は心臓や血管に負担を与えてしまいます。

これにより冬の間は入浴やトイレなどで、ヒートショックという症状が起こりやすいとされています。

ヒートショックとは、寒暖差による循環器系への負荷が原因で起こる心筋梗塞や脳卒中などの病気の総称です。

実は日本の住宅におけるヒートショックによる死亡数は、交通事故による死亡数の約4倍以上というデータもあるくらいです。

冬の寒さ対策リフォームで、室内の寒暖差が小さくなればこのヒートショックによるさまざまな病気の発生も抑えることができるでしょう。

 

リフォームによる具体的な寒さ対策

 

寒さ対策には具体的にどのようなリフォームをすれば良いのか解説します。

 

・気密性や断熱性を上げる

 

冬の寒さ対策リフォームでは、室内の暖かさが屋外に漏れてしまわないようにすることが重要です。

屋内の熱が屋外に漏れないようにするためには、室内の空気が外に漏れないよう気密性を高めるのも重要ですが、窓ガラスや窓サッシ壁などから起こる熱伝導も防がなければなりません。

 

・窓サッシをペアガラスやトリプルガラスに変更する

 

窓は空気が漏れやすく、ガラスなどから熱伝導によって熱が逃げてしまうため、防寒リフォームでは特に重要な部分とされています。

窓サッシを断熱材入りで気密性の高いものに交換し、窓ガラスを断熱フィルムが内蔵されているペアガラスに交換する事により室内の温度変化を抑えることができます。

また窓サッシと窓ガラスを断熱性と気密性に優れたものに交換することで、屋外と屋内の温度差で発生する結露を防ぐ効果もあるのです。

他には可能であればトリプルガラスの窓サッシに交換することです。

樹脂製の枠にガラスが3枚入ったサッシなので、断熱性には優れていますが少し重いため開け閉めが困難な高齢者などには向かないかもしれません。

 

・床や壁屋根などの外装部分に断熱材を入れ替える

 

床や壁屋根などは屋外に面している部分のため、熱伝導によって室内の熱が奪われてしまいます。

これらの部分に断熱材を配置し、熱が伝わらないようにすることで屋内の温度変化を抑えることができます。

また断熱材の設置工事を行うことで、壁などの隙間を埋める効果も期待できるため、空気の漏れによる気温の変化もある程度予防することができるでしょう。

他には外装の断熱として熱伝導を抑える塗料も開発されているので、内装の解体といった大掛かりなリフォームが難しいと言う人にはこのような塗料を用いた対処をするのも一つの寒さ対策の方法でしょう。

 

・浴室をリフォームすることで寒さ対策をしよう

 

浴室は服を脱いで利用するため、どうしても寒暖差による体への影響が大きくなりやすい場所です。

そのため浴室に寒さ対策リフォームを施すことにより、冬の寒い時期でも快適に利用することができます。

浴室の寒さ対策リフォームでは床を冷えない素材のものに変更したり、浴室暖房機を導入したりして浴室内をあらかじめ温められるようにする方法が主に用いられています。

特に浴室暖房機については乾燥機能がセットになっている製品が多く、天気が悪い時期でも洗濯物を干せたり浴室内の湿気を除去してカビの発生を抑えられたりするなどのメリットもあります。

浴室の構造にも左右されますがリフォームの工事内容も比較的簡単で、短期間での施工が可能なため浴室の寒さにお悩みの方は浴室暖房機を導入することをおすすめします。

 

建物や部屋の寒さ対策

 

家全体ではなく部屋に合わせて冬の寒さ対策を行う場合には、どのようなリフォーム方法があるのか解説します。

 

・和室をリフォームして寒さ対策を行う

 

和室は床の畳や壁面の土壁といった、比較的断熱性が高い建材が用いられていますが、襖の通気性が高いため室温が外部に逃げやすく寒さを感じやすい部屋といえます。

そのため和室をリフォームして寒さ対策を行う場合には、ふすまなどの通気性が高い部分の工事を行い気密性を高めることが必要です。

その他床暖房を導入するのもおすすめです。

畳敷きの和室の場合、畳に床暖房を導入することができませんでしたが、近年では床暖房に対応した畳製品が多く発売され、床暖房ユニットの上に畳を敷くことが可能となっています。

気密性を向上させても寒さが残っているという場合には、畳床暖房を導入して部屋を足元から温めるのも効果的です。

 

・木造住宅の寒さ対策リフォーム

 

木造建築の住宅は構造上、どうしても気密性と断熱性が鉄筋コンクリート造の住宅に比べて劣ります。

壁や床屋根や天井などの建物そのものに施す断熱リフォームが効果的です。

壁や床、天井に断熱材を設置し隙間にシリコン製のシーリング材を充填して、気密性を高めれば室温の変化を抑えることができます。

また壁以外にも窓やドアなどの開口部分をリフォームするのも重要なポイントです。

これらの開口部は建物の隙間から抜ける空気ほどではありませんが、熱伝導によって熱が逃げやすい部位のため断熱機能を持った製品に交換すればより室内の温度を安定させることができます。

ただし木造建築の住宅では、構造上、家全体に寒さ対策リフォームを行うと費用も工期も長くかかります。

費用を抑えつつ快適な環境を作りたい場合には、寝室や居間などの利用頻度が高い部分に絞って断熱工事を施す部分断熱を導入するのも一つの方法です。

 

自分でもできる家の寒さ対策

 

家の寒さの原因としてサッシの素材や隙間風、空気の性質などがあります。

これらはどのようにすれば解決できるのでしょうか。

ここからは自分でできる家の寒さ対策を紹介します。

家にあるものやホームセンターで購入できるもので対策が可能なのでぜひ試してください。

 

・ 暖房器具を窓際に置く

 

部屋の空気は、冷たい空気が下へ、暖かい空気は上へ行く性質が家を冷やす原因のひとつです。

なかなか室内が温まらないのは空気の流れのせいもあるのです。

この寒さ対策には、暖房器具の位置を変えることがおすすめで、窓際に置くだけで室内が効率よく温められます。

最も効果的な方法は窓の下、窓際にヒーターを置くことで、専用の窓下ヒーターという暖房器具もおすすめです。

暖かい風を床に沿って送り循環させることが部屋全体を均等に温めることに繋がります。

 

・保温性のある長いカーテンに変える

 

カーテンは室内の暖かさを逃さない、外の冷気を防ぐ役割があり冬の寒さ対策には欠かせないアイテムです。

そんなカーテンの中には保温性があるものもあり、保温率によってランク付けされているカーテンもあります。

そのためエアコンも効きやすく、節電にも繋がるので省エネ効果もあります。

また長いものを選び、床との隙間をできるだけ少なくするのもカーテン選びのコツです。

冷気が隙間から入らないようにカーテンでガードしましょう。

 

・窓にプチプチを貼る

 

梱包材として使われているプチプチは家の寒さ対策にも役立つアイテムです。

プチプチの膨らんだ部分が空気の層を作り、外の冷たい空気を入れにくくしてくれます。

使い方は簡単で、プチプチの膨らんでいる面を窓ガラス側に向け、部屋の中から両面テープで貼り付けましょう。

剥がした時のテープの糊が気になる人は、窓ガラスにマスキングテープを貼りその上から両面テープをのせるときれいにはがせます。

 

・隙間テープを窓の隙間に貼る

 

隙間テープとは冷気が通り抜ける窓の隙間をふさぐためのアイテムです。

そもそも窓には窓枠と窓ガラスのフレームの間に隙間があります。

特に年数が経ったサッシだとパッキンの劣化でより、隙間ができてしまうことがあります。

すきま風が気になる方は、窓サッシと窓枠の間に隙間テープを貼りましょう。

貼る隙間テープは、ホームセンターや100円ショップなどで安く買うことができるのでおすすめです。

 

・断熱効果のあるシートを窓に貼る

 

断熱効果のあるシートを窓ガラスに貼ることで、部屋の温度を一定に保つ効果が期待できます。

ただし種類によっては熱射反射ガラス、熱線吸収ガラス、ペアガラスなどガラス自体に断熱効果がある窓ガラスもあります。

その場合はシートを貼る対策は必要ありません。

間違った使い方をすると窓の破損につながる危険もあるので、断熱シートを貼る前にガラスの種類を確認するようにしましょう。

 

・ シャッターや雨戸を活用する

 

シャッターや雨戸を閉めることは、最も手軽に外気の侵入を防ぐことができる対策といえます。

窓ガラスは直接外気に触れることで冷えます。

それが室内へ冷気をもたらすので、窓ガラスが外気に直接接しないように太陽が出ていない時間はシャッターや雨戸を閉めカバーしましょう。

 

・断熱効果のある壁紙を貼る

 

壁に断熱効果のある壁紙を貼ることで室内の温まった空気を外に逃がさない効果を見込むことができます。

ホームセンターなどで断熱効果のある壁紙が販売しているので探してみましょう。

簡単にはがせるシールタイプならチャレンジしやすく、さまざまな色や模様があるので好みのカラーやデザインを選んで、部屋の模様替えついでに防寒対策をしてみてはいかがでしょうか。

使い方は部屋の壁に合わせてカットし、壁に貼るだけで簡単にできます。

面積が広いので多少手間はかかりますが自宅にあるハサミやカッターで簡単にカットできますし初心者でもきれいに仕上がります。

 

・ 断熱効果のあるものを床に敷く

 

小さい子供がいる家庭で重宝されているマットの代表といえば、ジョイント式のウレタンマットやコルクマットです。

厚みがあるので空気を通しにくく保温性に優れた特徴があります。

これらはジグソーパズルのピースのようになっていて、数枚を組み合わせて敷くことができます。

これを部屋に敷き詰めるだけで、フローリングから伝わる冷気をしっかりとカバーすることができます。

カラーバリエーションが多いので、お部屋のインテリアに合わせて選びましょう。

 

・防寒効果のあるカーペット

 

冷える床の防寒には、すぐに温まるホットカーペットが便利ですが使い続けるとそれだけ電気代がかかります。

電気代をかけずに寒さ対策をしたいという事なら、できるだけ防寒効果の高い素材のカーペットを選んで敷きましょう。

冷気が伝わりやすいフローリングの床をカーペットで覆うことは、冬の寒さ対策には必要不可欠です。

一般的なカーペットに使用されている素材で、保温性にも優れてるといわれているものはウールや羊毛素材です。

ウールや羊毛以外の素材であっても毛足が長く、ふんわりとしていて厚みがあるものは空気を多く含むので暖かく感じます。

より確実に防寒をするのであれば、カーペットやラグの下にはアルミシートを敷くこともおすすめです。

 

まとめ

 

冬の寒さ対策について解説してきましたが参考になったでしょうか。

自分でできる寒さ対策もありますが、やはり限界がありますよね。

自分で行うと見た目も綺麗ではありませんし、断熱効果もそれほど期待はできないかもしれません。

きっちりと本格的に寒さ対策をするのであれば、窓サッシの入れ替えや2重サッシ、ガラスの取り替えや断熱材の入れ替えなど業者に頼んでリフォームすることをおすすめします。