リフォームは世代によってどう変化する?20代30代世代の考え方を解説!
2022.02.09
リフォームは世代によってどう変化する?20代30代世代の考え方を解説!
リフォームは世代によってどのように変化するのか、世代が違えば工事内容も変わってきます。
ライフスタイルが変わり、同じ家族でも年齢を重ねると暮らしや価値観に変化が生じるものです。
20代30代の世代の人たちが、どんなことに気をつけてリフォームすれば良いのか考えてみましょう。
今回は、知っておきたい20代30代のリフォームのポイントを解説します。
20代・30代のリフォームについて
中古住宅を購入してリフォームする場合や親から受け継いだ家をリフォームするなど、20代や30代の若い人たちのリフォームについて解説します。
・若い世代のリフォームとは
20代30代のリフォームは、結婚と同時に中古住宅を買ってリフォームするというパターンが最も多いのではないでしょうか。
新築にこだわらずコストを抑え、中古で購入した一戸建てやマンションを自分たちらしくリフォームすることが増えています。
中古住宅をリフォームする場合、住宅性能の向上も重視する課題ですが、面白みに欠ける住まいになってはもったいないです。
遊び心のある設計やデザインで、楽しい我が家を作ってみたいという意見が多い世代でもあります。
夫婦それぞれの趣味や個性を思い切り反映させて、心が弾む空間づくりを考えましょう。
また家は明るくオープンなイメージが重要です。
住まいの開放感は単に広さだけの問題ではありません。
大切なのは家族がそこにいるという気配や、コミュニケーションがとりやすい空間が大切です。
リフォームでは家具の配置や収納スペースも含め、気持ちの良い開放感が保てるような配慮も考えましょう。
小さな子供が暮らしの中心になる場合、リフォームは近い将来を見越して広さや位置を変えやすいフレキシブルなプランが理想的です。
後々必要が生じたら間仕切りをちょっと改修するくらいで、当面の暮らし心地が維持できるようにしておくと良いでしょう。
一戸建ては住宅性能をアップさせるリフォームも考える
30代以下のリフォームの目的を見ていると、使い勝手の改善や自分好みに変更するためという理由が最も多くあります。
やはり中古住宅の購入に合わせてリフォームしている人がほとんどで、一戸建てが23%、マンションが55%という割合です。
しかし、同じ30代であっても一戸建てを購入している人とマンションを購入している人ではリフォーム内容に少し違いがあります。
マンションは、住宅や設備の老朽化や省エネ化に対応したリフォームを行なっていることが多いのですが、一戸建てに関しては大規模なリフォームを行っています。
具体的には老朽化の対応だけではなく、断熱性や省エネ性、耐久性や耐震性といった住宅性能をアップさせるリフォームを行います。
長く先々まで快適に住める目的のリフォームが多いようです。
また二世帯同居に対するリフォームも他の年代より高くなっています。
マンションの場合は、構造部分が頑丈な鉄筋コンクリートでできているのが一般的ですが、共用部分が多いため自由にリフォームするには制限が出てきます。
それに対し一戸建ては構造部分までリフォームできるため、手を加えることで住宅性能を向上することが影響しているのではないでしょうか。
先々まで考えたリフォームを行う
一戸建てでは長く快適に住めるように、広範囲なリフォームをしていることや、二世帯同居するリフォームをしていることなどが伺えます。
広範囲な大規模リフォームの結果、30代以下の一戸建てリフォームの契約金額は1,000万円超えが34.5%と最多で、他の年代よりも高くなる傾向がみられます。
新築住宅よりはコストも抑えられることから、中古住宅購入でのリフォームを考えている若い夫婦も増えているのでしょう。
また住みたい地域に注文住宅を建てられる土地が購入できなかった場合など、中古住宅を購入してリフォームするという考え方もあります。
新築住宅にこだわるより、住みたい場所にこだわる人にはおすすめの方法です。
一方、リフォーム瑕疵保険の加入状況を見ると、30代以下のマンションのリフォームで19.0%が加入しており最も多くなっています。
この保険はリフォーム工事の欠陥などが見つかった場合に、補修費用を賄う保険で検査とセットになったものです。
リスク管理の高い30代以下の人たちの利口な選択が伺えます。
このように、30代以下のリフォームは老朽化対応としてやむなく行うというよりは、暮らしやすさを追求したり、好みの空間に作り変えたりという暮らし優先の傾向が強いように感じられます。
しかし先々まで長く住むために、住宅性能も意識したしっかりとしたリフォームを考えることが重要です。
家族の趣味を取り入れる
趣味や好みを大胆に取り入れて楽しめるのが、この世代の特徴的なリフォームです。
オーディオやビジュアルを鑑賞するホームシアター、ものづくりや絵画などに集中できる工房のようなスペースといった趣味の部屋を作りましょう。
趣味の部屋を作ると生活が楽しくなります。
また仲間が集まるホームパーティーの場を作りたいという人には、ダイニングキッチン中心のリフォームも個性的で面白い空間になります。
奇抜なアイデアも意外と実現できたり、将来の間取り変更を見越したプランにするとかえって経済的だったりすることもあります。
趣味を取り入れた個性的な空間を作ることをおすすめします。
子供の勉強はリビングでする
子供が勉強する時に、リビングに勉強させられるスペースを作っておくと良いでしょう。
小学生になったのを機に個室を与える親も多いかもしれませんが、親の目と声がタイミングよく届く工夫が大切です。
リビングの勉強コーナーには大きな学習机ではなく、そこそこの奥行きがあるテーブルで良いのです。
必要に応じてパーティションを立てたり、あるいはいっそのことダイニングテーブルを思いっきり大きくしてそこに子供の勉強スペースを作ってあげるのもよい方法でしょう。
家族みんながリビングに集まり、それぞれのやりたいことをやっていてもすぐに声が掛けられる距離感が大切なのです。
20代30代のこだわり
20代30代の若い世代はどのような家を望んでいるのか、そのこだわりについて解説します。
・インテリアはシンプルで機能性を重視
若い世代がインテリアに重視する点として、シンプルでスッキリしていることがあげられます。
これは若い人はセンスが良くおしゃれなインテリアを好むことが理由として考えられます。
シンプルでスッキリしたインテリアにすることは、使いやすさと機能性の向上も図れるともいえます。
室内にたくさんの物を置くことは、使いやすさと機能性という面においてはマイナスのイメージです。
室内のものを少なくしてシンプルにするということは、収納スペースを上手く活用することに繋がります。
収納をたくさん作ることで、スッキリした室内を実現することが可能です。
・シンプルでスッキリさせることと収納の関係
日本の住宅は、それほど広い住居とはいえません。
用途に応じた収納家具を各部屋に置こうとしても、狭い部屋の中に家具をたくさん置くのは部屋が狭くなるだけです 。
そのような状況で家具の機能を代替するものとして、作り付けのクローゼットや壁面収納、納戸などが活躍してくれます。
また日本では地震災害が多いこともあり、家具に対しての恐怖感があるのかもしれません。 特に阪神淡路大震災以降、家具を減らす傾向が見られます。
地震で家具が転倒することへの不安から、防災という点でも実用性があるウォークインクローゼットなどをしっかり作ろうというプランが増えています。
部屋の中にできるだけ家具や物をたくさん置かないようにすることでシンプルでスッキリした室内空間を実現できます。
具体的には、壁面収納と大きい物でも収納可能なウォークインクローゼットをスペースがあるなら作ることをおすすめします。
・リビングにこだわる
インテリアに最もこだわりたい空間としてリビングがあります。
家で一番長く過ごす場所もリビングです。
家族で過ごす空間や来客との共有空間としての位置付けもあると思いますが、若い人の間ではリビングルームのパブリック性の考え方も変わってきています。
リビングルームは客間や応接間のように来客を意識した空間づくりというよりも、日々生活する自分達の暮らしやすさや快適さを重視するようになってきています。
今はリビングで過ごすといっても家族みんなで団らんするというよりは、お互いの存在を感じながらそれぞれ別のことをする場面が増えています。
広さが取れない住宅では、プライベート空間が欲しいと望んでもなかなか叶えるのが難しいという理由もあるかもしれません。
そういう場所の代替えとして、ダイニングやキッチンの一部をそれぞれのスペースにあてるのがおすすめです。
最近では階段の踊り場を書斎にするプランなどもあり、踊り場を大きめにして吹き抜けに面した心地よい空間を作るというプランも人気があります。
このような完全なプライバシーにこだわらない、工夫した設計も若い人に好まれています。
子育てしやすい間取りを考える
20代30代のファミリーにとって子育てしやすい間取りにするのは必須です。
家事や育児の負担を減らせる家づくりは、子育て世代にとって重要な課題です。
子育てしやすい間取りについて解説します。
・リビングは広く取る
子供が小さいうちは大半の時間を一緒に過ごすため、家族が集うリビングやダイニングは広い空間にすることがポイントです。
空間にゆとりがあれば、子供がおもちゃを広げてのびのびと遊ぶことができます。
リビングやダイニングスペースを広めにとっておけば、将来的に家族が増えたときにも安心です。
またリビングダイニングの近くに畳スペースを設ければ、子供が小さい時のお昼寝に使えます。
家事をしながらママが目の届くところに子供がいると安心です。
・階段はリビング階段にする
階段はリビング階段が理想です。
家族が自然と顔を合わせて、コミュニケーションを取ることができる環境にすることが大切だからです。
例えば廊下ではなく、リビングの中に階段を設置することにより自然と顔を合わせる間取りにできます。
必然的にリビングを通る環境にすることで、親子のコミュニケーションが密になるほか子供の顔色の変化に気付きやすくなったり、夜勝手に出歩くのを防ぐというメリットもあります。
・子供部屋は後から仕切る
子供部屋は最初広めに作り、自由に仕切れるようにしておくのがおすすめです。
幼少期は個室の必要性が低く兄弟が一つの部屋で過ごすことも多いと思います。
子供が小さいうちは広い間取りのままで自由に遊ばせることも重要で、成長期に合わせてプライバシーが必要になれば仕切る方が良いでしょう。
・玄関は広めに取る
子育ての過程にとって玄関周りのスペースは重要です。
赤ちゃんがいる時はベビーカーを置くスペースが必要になり、大家族だと靴や傘などが玄関に散乱します。
玄関は出入りするだけの場所と考えず、スペースはできるだけ広めに作っておきましょう。
また家の収納力は家事の負担を減らす大切なポイントです。
シューズクロークを大きく取っていれば、子供の遊び道具や家の中には入れたくないものを玄関に収納しておくことができます。
住まいのイメージは男女で異なる
住まいのイメージはさまざまですが、若い世代のインテリアテイストを男女別に見ていきましょう。
・女性インテリアテイスト人気TOP5
1位 北欧風
2位 シンプルモダン
3位 フレンチモダン
4位 ナチュラルモダン
5位 ミニマリストモダン
・男性インテリアテイスト人気TOP5
1位 シンプルモダン
2位 ミニマリストモダン
3位 和モダン
4位 ナチュラルモダン
5位 北欧風
このように女性に人気のテイストは北欧とシンプルモダンですが、男性人気はシンプルモダンとミニマリストモダン、和モダンです。
また女性人気の高いフレンチモダンは、ロマンティックなテイストであるため女性に好まれ、男性の人気は圏外に止まってしまいました。
若い世代とはいえ男女で意見が違いますが、大抵の家は女性が主導権を得て奥様の意向が優先されることが多いでしょう。
テイストを選ぶ基準は、今どのような家に住むと幸せを感じるのかを意識して楽しくなるようなテイストを選ぶことがおすすめです。
まとめ
20代30代のリフォームについて解説してきました。
考え方はどの世代であっても人それぞれなので、これが正解というものはありません。
自分たちに合った方法で良いのです。
注文住宅で新築を建てることだけが新居の選択肢ではなく、中古のマンションや一戸建てを購入しリフォームするのも良いのではないでしょうか。
気に入った街で暮らすことも新居を選ぶ要因の一つです。