中古物件の平屋を購入しリフォームする場合のポイントを解説!中庭がある平屋も紹介!
2022.02.09
中古物件の平屋を購入しリフォームする場合のポイントを解説!中庭がある平屋も紹介!
子育て世代からシニア世代まで、幅広い人気のコンパクトな平屋が注目されています。
平屋の中古物件をリフォームして、ライフスタイルに合った家を手に入れるのも良いとは思いませんか。
家族構成が夫婦世帯から子供が生まれ、子育ての時期が過ぎてやがて子供は独立して行きます。
このようにライフステージが変化しても、ほどよい広さで暮らしやすい住環境を約束してくれるのが、コンパクトな平屋で暮らすという選択なのです。
この記事では、平屋住宅のリフォームの参考になるように、30坪までのコンパクトな平屋について紹介します。
平屋のベストな広さ
平屋は一般的に20〜30坪が最も暮らしやすい広さといわれています。
快適に暮らせる広さは、夫婦2人であれば20〜25坪でも良いのですが、子供が1〜2人の家族なら30坪は必要です。
間取りも3LDKが主流ですが、部屋数が必要な場合は4LDKも可能です。
平屋は屋根裏にロフトを作ったり、趣味の部屋や収納など多目的空間としても有効利用できます。
コンパクトな平屋は若いファミリーからシニアの夫婦まで、幅広い世代が充分に暮らせる広さが確保できるのです。
それぞれのプライバシーも守り、一歩部屋を出れば家族みんながリビングに集まれる、ほどよい広さの住宅といえるでしょう。
平屋の魅力はコンパクト設計
住宅は広い方が良いという考え方もありますが、コンパクトに凝縮された間取りが実現できる平屋も魅力的な住宅です。
その魅力について解説します。
・コミュニケーションが取れる
コンパクトな平屋の魅力は、コミュニケーションがとりやすいことです。
コンパクトな間取りで、それぞれの空間をつなげ上手くまとめることで家族間の距離が縮まります。
同じ空間に居合わせて、それぞれが好きなことをしていても気にならない距離感が保てるところが魅力です。
例えば、リビングでご主人はパソコンに向い、奥様はキッチンでお菓子作り、お子様はカウンターで宿題をする。
声をかければみんなに届く距離でいつでもコミュニケーションが取れる空気感があります。
また子育て世代の奥様は、小さなお子様から目を離すことなく家事ができる環境で、階段でケガをする心配もありません。
コンパクトに設計された平屋は、家族のふれあいを大切に考えられた素敵なスタイルなのです。
平屋のリフォームでこの空間を実現させましょう。
・無駄のない家事動線
コンパクトな間取りにすることで、効率的な家事動線が実現できます。
機能的に重なる部分の動線はできるだけまとめることが重要で、使わない無駄なスペースを作らないことがポイントです。
例えば、キッチンからサニタリー、バスルームの空間をつなげることで奥様の家事効率をアップさせることが可能です。
キッチンで炊事をしながら洗濯物をたたんだり、お風呂の準備も容易にできます。
移動距離が短いのでお掃除も効率良く済ませられることから、忙しい奥様には魅力的な時短家事を実現してくれるのです。
・清掃が容易で修繕が楽
コンパクトな平屋は掃除やメンテナンスがしやすいところが魅力です。
2階建て住宅と比較して、掃除機の持ち運びや階段の上り下りの負担が軽減できます。
特にシニアの夫婦にとっては何よりも代え難いことです。
2階建て住宅に住んでいるほとんどの高齢者は、2階は物置状態で階段は上らなくなり掃除も疎かになってしまいます。
平屋はバリアフリーにもしやすいためシニアから高齢者には最も適した住宅です。
また壁や窓の総面積が小さいため、日々のお手入れやメンテナンスも楽に行えます。
外壁塗装のような長期的な修繕工事の費用も、塗装面積が少なくて済むため低コストで抑えることができます。
コンパクトな平屋は、経済的で家計にも優しい住宅といえます。
無駄なくつなげる空間
コンパクトな平屋は無駄なく空間をつなげることが大切です。
キッチンからバスルームまでのつながりをひと続きにすることで、使わないスペースを省き移動距離を縮めます。
また、採光を得るための重要な空間として、天井高を活かして高所に窓を付けたり天窓を設置することで明るく広々とした空間が実現できます。
他には、室内の延長線上にテラスやデッキを設置し、室内のリビングと連続性を持たすと自然が身近に感じられる開放感が味わえます。
屋外のスペースがアウトリビングとしてプライベート空間に変わります。
コンパクトな平屋は、横のつながりと縦のつながりそして外へのつながりによって床面積以上に思える程の空間を作り出せるのです。
天井高を確保する
平屋の特徴として、天井高の自由度の高さが挙げられます。
平屋の屋根は様々ですが、近年では人気のスタイリッシュな片流れ屋根が多く採用されています。
片流れ屋根は、平屋の存在感を強調する大胆でインパクトのある屋根形状です。
片流れ屋根にすることで、天井高を確保することができるため開放的な空間作りが可能になるのです。
ロフトやスキップフロアなど、平屋の縦方向に様々な平屋独特の開放感を演出することができます。
なお、天井高を利用したロフトなどは、天井高1.4m以下で、床面積の1/2以下であれば床面積に含まれないので固定資産税の観点からも空間の有効利用をおすすめします。
間取りの作り方
コンパクトな平屋は、居住空間を広くするために廊下を減らすことがポイントです。
30坪の平屋は決して広くはありませんが、2階建て住宅と比較すると階段や2階の廊下のスペースが必要ありません。
同じ床面積であれば平屋の方が実際に広くスペースを活用することができるのです。
2階建て住宅の階段と廊下は約3坪で6畳分の広さがあります。
その分の広さが既に平屋にはあり、なお廊下のスペースを減らすことで広く有効に使えるということです。
平屋の建築費用は、屋根と基礎が大きくなるため坪単価は少し高くなりますが、使える床面積が多い分を考慮すれば決して高い買い物ではないことが分かります。
20〜30坪のコンパクトな平屋の場合は、出来るだけ床面積を有効に活用するために移動するためだけに歩くスペースを省くことが必要です。
高断熱仕様にすることが重要
効率的に空間が使え、階段の移動もなくシンプルな暮らしが実現できるコンパクトな平屋ですが、断熱性能にはこだわることが必要です。
平屋は、生活スペースがワンフロアなため外気の温度が直接影響してきます。
夏は、屋根が焼けて暑さが室内へ伝わり、冬は床からの寒さで足元が冷えてきます。
そのため断熱対策はしっかりと適正な断熱材を使用することが重要です。
屋根についても、遮熱効果や断熱効果のある屋根材を使用することも検討しておきましょう。
平屋は、断熱性能が不十分だと光熱費がかさんでしまうので注意が必要です。
平屋をリフォームする際には、業者と断熱対策について相談することが重要といえます。
中庭のある平屋のタイプ
開放的な雰囲気があり、尚且つプライバシーが守られている中庭は大きく分けて2種類あります。
それぞれの特徴を知ることで、どのような間取りにすれば良いのか見ていきましょう。
・コの字型
コの字型とは、中庭の三方を建物で囲んだ間取りをいいます。
コの字型の特徴は、あまり広い土地がなくても中庭を取り入れられる間取りの設計が可能な点です。
開放感を充実させながら、床面積がキープできることも魅力の一つです。
コの字型は設計の際、間取りに工夫が必要ですが土地が狭い日本の住宅事情に適しているといえます。
また、ロの字型より間取りの自由度が高いので、理想の動線を実現しやすいといえるでしょう。
失敗しない間取り作りは、コの字型の方が設計しやすくおすすめです。
コの字型は、一方が外に向いているためプライバシーを確保するための対策も忘れないようにしましょう。
・ロの字型
ロの字型とは、中庭の四方を建物で囲んだ間取りをいいます。
ロの字型の中庭は、建物のほぼ中心にあるため外部から全く見えない空間です。
外部の視線を気にせず、プライベートな空間を存分に楽しみたい家族にはおすすめの中庭です。
中庭でバーベキューを楽しんだり、子供やペットと遊んだりと自由に活用できるスペースにもなります。
日陰になりがちな立地条件であっても、四方から採光が取れるメリットがあるので、室内に明るさを保つことができます。
コの字型と比較すると四方を囲んでしまうため、設計が複雑になり間取りの自由度が制限されるデメリットもあるので設計士との相談が重要です。
中庭を作るメリット
平屋に中庭を作ると、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
・屋外にプライベート空間が作れる
中庭の最大のメリットは、プライベート空間を室外に作れることです。
中庭の使い方は人それぞれですが、視線を気にせずに使えるのは何よりも嬉しい空間です。
例えば、洗濯物や布団などを干すことも可能で、他人にはあまり見られたくない物も気にしなくて済みます。
中庭は、家族や仲間とランチやバーベキューを楽しめる素敵なスペースといえます。
・部屋が明るい
平屋に中庭を作ることで、あらゆる方向から採光を取ることができます。
本来平屋は、間取りによっては採光が上手く取れないことが懸念されてますが、中庭があれば十分に明るい自然光が差し込むのです。
中庭を作る場合、大抵室内のリビングやダイニングから中庭を眺めるような間取りを設計します。
そのためリビングやダイニングが明るく日中は照明がいらないくらいで、太陽の光が室内を暖かくしてくれます。
中庭のある平屋は、いつも明るい空間を確保できるのです。
・風通しが良く換気しやすい
平屋に中庭を作ると、風の通り道ができるため通気性がよくなります。
リビングやダイニングに爽やかな風が吹き込み、心地よい空間が生まれるのです。
中庭に設置された大きな掃き出し窓を全開にすることで、更に風が入り通気性が上がります。
風の通り道を作ることで、室内の湿気や生活臭も除去することができるので、常に綺麗な室内環境が維持できます。
中庭との間に設置されている窓は、カーテンやロールスクリーンも不要で視線を気にすることなく開閉することが可能です。
いつでも窓が開けられる環境は、空気の流れを室内に上手く取り入れられる、中庭ならではのメリットです。
失敗しないための間取りのポイント
中庭のある平屋のタイプと中庭を作るメリットについて解説してきました。
しかし、中庭を作って失敗したという意見も散見されます。
中庭のある平屋で失敗しない間取り作りについて解説します。
光と風を上手く取り入れたプライベート空間にするため、どの部分に注意すれば失敗しないのか解説します。
家事動線を優先する
中庭があると、通常の平屋とは異なり間取りの設計に規制が出ます。
つまり、中庭を中心に間取りの設計をしていかなければどこかに違和感が生じてきます。
家事動線はキッチンからサニタリーの距離を縮め、中庭に洗濯物を干す場合にも移動距離が短くなるような位置に洗濯機がある間取りが良いでしょう。
また、中庭で食事などする際もキッチンと中庭が近い方が使いやすいことになります。
中庭の使い方は人によって違いがありますが、生活動線と家事動線をしっかりと決めた上で中庭に対してどの位置に持ってくるのがベストなのかを考えることが重要です。
日当たりと風通しを考える
中庭のメリットである採光と風通しですが、大抵は家族が集まるリビングや食事するダイニングに光と風を取れるような間取りに設計します。
食事をする時、リビングでくつろぐ時には明るく風通しが良い方が心地良い空間になります。
いつも明るい状況にしたいところ、いつでも換気して風の流れを作りたいところを中庭に隣接させることが必要です。
収納を確保する
中庭を作ることで収納が減らないように注意しましょう。
通常の平屋はバランスよく間取りを設計すれば問題ないですが、中庭があるがゆえに収納スペースが取りにくい間取りになってしまっては困ります。
中庭のある平屋では、屋根裏にロフトを設置し収納スペースにすると日常使わない荷物は納められます。
限られたスペースで収納をバランス良く間取りを設計することが重要です。
まとめ
コンパクトな平屋は、シニア夫婦だけの選択肢ではなく若いファミリーにとっても魅力的な住宅です。
20〜30坪のコンパクトな平屋は、スペース的にも上手く間取りを設計すれば2階建て住宅より広々とした空間が実現できます。
何より平屋は、ワンフロアで完結できるため家族間の温かいふれあいが素晴らしい魅力です。
思い描いている理想のライフスタイルを実現できるのは、コンパクトな平屋なのかも知れません。
中古物件の平屋を購入しリフォームするのも良いのではないでしょうか。