外壁のコケが生える原因は?キレイに除去する方法と効果的な予防策!

2022.02.09

外壁のコケが生える原因は?キレイに除去する方法と効果的な予防策!

 

家の外壁にコケが目立つようになってきたら、手を付けられずに放置している方も多いのではないでしょうか。

外壁にコケが生えてくると見た目が汚く美観を損なうだけではなく、家や人体にも悪影響を及ぼしてしまう厄介な存在なのです。

今回は、コケが生える原因から除去する方法、予防方法や費用の相場まで徹底解説します。

 

外壁にコケが生える原因

 

外壁にコケが生える原因について解説します。

 

・コケはなぜ生えるのか

 

コケは胞子(コケの元となる生殖細胞)が適度な水分と日光が得られる場所に雨や風で飛ばされてきて、胞子が発芽することで発生します。

日当たりや湿度などコケが生えやすい条件が揃っているところに生えるので注意が必要です。

 

コケが生えやすい家の特徴

 

湖や川など水場が近くにある家の外壁にはコケが生えやすくなります。

湿度が適度に高い場所になるため、コケが繁殖しやすくなってしまうのです。

また、日当たりや風通しが悪い場所も危険です。

これも日光があまり当たらず風通しが悪いことで、コケが発生する適度な水分と日光が得られる条件を作ってしまうのです。

他には、コケの発生源となる胞子は自然が多い場所に生息しています。

近くに森や木々がある場所に住んでいると、雨や空気、風によって胞子が運ばれてくる可能性が高くなるのです。

また、外壁の中の断熱材が湿気ている場合があります。

外壁の劣化が進み内部にある断熱材が湿気ている場合は、その外壁の表面にコケが発生しやすくなるのです。

このようにコケが生えてしまう原因はいくつかあります。

コケを除去したとしても根本的な原因がなくならない限り、残念ながら再度コケが発生してしまう可能性は無くせません。

 

外壁のコケを放置しておくと?

 

外壁に付着するコケは、見栄えが良くないくらいにしか思わない方も多いかもしれませんが、本当は家や住んでいる人に悪い影響をもたらすとても危険なものです。

さらにそれは、放置しておくと徐々に進行して危険レベルも増していきます。

 

人体に及ぼす影響

 

外壁にうっすらと付着しているふき掃除ですぐ落ちるようなものは表面のコケです。

また建材に対する危険度は低いですが、コケの胞子がもたらす健康への被害には注意が必要です。

コケは胞子をまき散らすことで増えます。

家のすぐそばにコケがあるということは、家の中にコケの胞子が入りやすい状態になっていて、アレルギー性皮膚炎の誘発物質にもなります。

コケと胞子を吸い込むことはアレルギーの原因となり、アレルギー体質の家族がいる場合は注意が必要です。

家族の健康を保つためにもコケは外壁に付いていない状態にしておくのが安心です。

またこの状態も放っておくとコケが根を張り危険度が進行してしまいます。

コケに気づいた段階でお手入れをしてカビやコケから家族を守りましょう。

 

建物に及ぼす影響

 

コケは菌類ですので絶好の環境が揃うと、どんどん根を張って繁殖していきます。

そうしてコケが外壁にずっと付着していると中性化現象が起こり、外壁がもろく崩れやすくなるのです。

手で触っただけでボロボロと剥がれてくる状態になってしまいますので、後々外壁補修が必要な状態になってしまいます。

中性化現象とは酸性とアルカリ性という、相反する性質同士のものが反応しあって起きる現象で、アルカリ性の外壁に酸性のカビやコケが付着すると中性化し性質を変えてしまうということです。

外壁が崩れてしまうとそこから雨水が入り、壁の中の材木を腐食させてしまうことになります。

 

外壁のコケを除去する方法

 

コケは家にとって避けられないもののひとつです。

そんなコケをきれいに除去するには、業者に依頼して綺麗にする方法と自分で行う方法の二つに分けられます。

それぞれについて解説します。

 

業者に依頼した場合

 

重度のコケの場合は家庭用のコケ洗浄剤では落ちない場合があります。

強く擦りすぎると外壁材自体を傷めてしまうため、業者に依頼をしてバイオ洗浄などを行うと良いでしょう。

また、重度で高所の コケは業者に依頼することをおすすめします。

足場を設置し、高圧洗浄をする必要があるので自分ではできません。

業者に頼んでコケの除去をする場合は、高圧洗浄やバイオ洗浄で落とすのが一般的です。

ただ高所作業になる場合は足場の組み立てが必須で、費用も高額になりやすいので塗り替えなどのメンテナンスと合わせてコケの除去をするとコストパフォーマンスの面でも良いでしょう。

 

業者に依頼した場合のメリット・デメリット

 

業者に頼んだ場合のメリットは、家庭では再現できない高圧の水を当てることによって汚れを落とすことができることです。

また、2階部分の壁面など手の届かない高所も綺麗に洗浄してもらいます。

洗浄の際には養生シートを家の周りにかけるため汚水が飛ぶ心配がありません。

 

反対にデメリットは、自分で洗浄するよりもコストがかかることです。

本格的なコケを除去する場合は、足場を組む必要があるので追加で費用がかかります。

 

・高圧洗浄での除去

 

高圧洗浄は壁面に付着している油分やほこり、サビ、コケ、カビなどを除去し下地面をきれいにするために行います。

通常は塗り替えの前に、外壁材の汚れを除去する意味合いで行われます。

高圧洗浄ではガソリンスタンドに置いてある洗浄機より、2倍以上の水を噴射することで壁面の汚れを除去します。

費用の相場はおよそ1平方メートル当たり200円から250円です。

日本の戸建て住宅は、平均150平方メートルほどなので3万円から4万円程度が相場になります。

また、この値段に足場の設置や養生シートを合わせると、10万円から14万円程度が相場になります。

高圧洗浄の手順は足場を組み立てた後、養生シートを設置し近隣への挨拶が終われば高圧洗浄を行います。

その後養生シート等の撤去清掃をし足場を解体して終了です。

 

・バイオ洗浄での除去

 

バイオ洗浄は、外壁に付いているコケやカビは細菌の繁殖によるものなので、水だけでは取り除けないという考えのもとで生まれた洗浄方法です。

壁面に薬剤を塗布し、細菌を分解した上で高圧洗浄を行う方法です。

費用の相場は1平方メートルあたり500円から800円で、一般的な一戸建ての150平方メートルの家の場合は、足場と合わせて11万円から15万円程度です。

費用は高圧洗浄と比べ少し高くなりますが、コケやカビがひどい場合には検討しても良いでしょう。

またバイオ洗浄の手順は足場を組み立てた後、養生シートを設置し、壁面の薬剤塗布、高圧洗浄、養生シート等の撤去をして足場解体で終了です。

 

自分で除去する場合

 

外壁のコケは軽度であれば自分で除去することも可能です。

 

 

自分で除去するメリット・デメリット

 

自分で行う場合のメリットは、コストを抑え手軽に行うことができることです。

足場の組立など行わないため短期で綺麗にできるでしょう。

反対にデメリットは家庭で使用する水圧には限界があるため、取り除けない汚れが残る場合があります。

2階の外壁など高所になると届かないので、完全にコケを除去することは難しいでしょう。

 

・家庭用高圧洗浄での除去

 

家庭用の高圧洗浄は軽度なコケのみに有効です。

経年でたくさんついたコケは薬剤を使用しなければ除去が難しいので業者に依頼しましょう。

 

家庭用洗浄剤での除去

 

家庭で外壁を洗浄する際に、役立つ器具はたくさんあります。

手間はかかりますが、DIY 感覚でコケの除去を行ってみるのもいいかもしれません。

ただ 強固にこびりついたコケは、家庭用高圧洗浄機で落ちない場合があります。

その場合は無理をせず、業者に頼む方が良いでしょう。

無理に除去を使用するとかえって、外壁の塗膜を傷めて劣化するさせるおそれがあるからです。

 

業者に依頼するのか自分でするのか判断基準

 

外壁にどのようなコケの症状があると業者に頼んだ方が良いのか、どの程度なら自分でも清掃ができるのかの判断基準を解説します。

まず自分でできる場合は、低い位置で軽いコケの場合は、家庭用に売られているコケの洗浄剤などを使用して自分で清掃することができます。

きれいなままで保ちたい場合には、塗り換えのタイミングで防カビ、防藻の塗料を使用することを検討するのもおすすめです。

反対に業者に頼んだ方が良い場合は、軽い場合でも高所の場合は足場を組んで洗浄した方が良いので業者に依頼しましょう。

また重度のコケの場合は、家庭用のコケ洗浄剤では落ちない場合があります。

また強く擦りすぎると外壁材自体を傷めてしまうので業者に依頼し、バイオ洗浄などを行うことをおすすめします。

業者に依頼するか自分でするべきかの判断基準は、軽度のコケの場合以外はやはり業者に頼んだ方が良いでしょう。

 

外壁のコケを予防する方法

 

せっかくコケを除去してきれいにした外壁なのでその時間を長く保ちたいです。

外壁にコケが付着するのを防ぐ方法を解説します

 

光触媒塗料での予防

 

外壁のコケを予防する方法の一つとして、光触媒塗料での予防があります。

光触媒塗料は、セルフクリーニング機能がある塗料のことで、壁面に塗り太陽光を浴びることで付着したコケの胞子を浮かせてくれます。

雨が降った際に浮いた胞子や汚れが雨水とともに流れていくので、長く美観を保つことができるのです。

光触媒塗料のメリットは、セルフクリーニング機能で高い防汚性と環境に優しい安全性があることです。

反対にデメリットは、光触媒は太陽光に反応して効果を発揮する為、日当たりの悪い場所では効力があまり発揮できない場合があります。

裏山や田んぼが近くにあり湿気が多い立地において、光触媒作用が追いつかなくなる場合があるので注意が必要です。

 

防藻、防カビ剤塗料での予防

 

防藻、防かび剤入り塗料で予防する方法は塗料の中に添加物としてコケやカビを防ぐ薬品を配合した塗料があります。

また藻やカビが発生しにくい樹脂配合を採用している塗料もあります。

壁面にコケが胞子が付着しても防藻、防カビ塗料を塗った場所では繁殖ができないため長く美観を保つことができるのです。

防藻防カビ塗料のメリットは、薬品によってコケやカビの繁殖を防いでいるため、塗布した面にまんべんなく効果が期待できることです。

反対にデメリットは、塗料によって対応する菌類の種類が違うため、対応外の菌類が壁面に付着した場合は繁殖する場合もあります。

 

金属サイディングカバー工法での予防

 

外壁材の中でも金属系サイディングの外壁はフラットな壁面で水はけが良いためコケ対策にとても有効です。防水性が高いため一般的に窯業系サイディングやモルタルの外壁に比べてコケが繁殖しにくいと言われています。根本的にコケを防ぎたい方にはとてもおすすめな方法です。

 

外壁周辺の風通しを良くする

 

コケは日当たりの悪い場所や風通しの悪い湿気の多い場所を好みます。

コケを予防するためには建物の周りの障害物を移動させ風通しを良くすることが必要です。

特に北側の壁面が最もコケが生えやすいため、 物を置かずに風の通りをよくしましょう。

 

外壁のコケ清掃を業者に依頼する場合の注意点

 

コケや藻の除去外壁塗装を業者に依頼すると家の外壁メンテナンスを一度に行うことができます。

しかし一方でどれぐらい時間を要するのか、費用が高額にならないかなど不安な点も多いかもしれません。

外壁塗装業者にコケや藻の除去を依頼する時は見積もりを依頼し 現場調査をしてもらいましょう。

十分な説明を受けて、納得した上で契約することが必要です。

高圧洗浄自体は足場設置後の工程で行いますので、通常であれば工事開始から数日から1週間程度でコケや藻を取り除くことができます。

当日は家全体を洗浄するため、およそ7時間から8時間を要します。

高圧洗浄後は1日から2日かけてカビを乾燥させてから外壁塗装の工程に入ります。

コケや藻の除去だけではなく、塗装も一度に済ます場合であれば、塗装を含めた工事期間は通常2週間から3週間かかるでしょう。

 

まとめ

 

今回は家の外壁にコケや藻が発生して悩んでいる方に、原因や取り除く方法を解説しました。

外壁のコケや藻を除去して、塗装を綺麗にすると今まで以上に心地よい住まいになり、建物自体の劣化を抑えることにも繋がります。

コケや藻を取り除いて、より快適な住まいにすることで健康に暮らせる家づくりが実現できるでしょう。