自然素材を使った内装リフォーム!珪藻土の壁の魅力を徹底解説!
2022.01.10
自然素材を使った内装リフォーム!珪藻土の壁の魅力を徹底解説!
内装リフォームは壁、床、建具など様々な部分を、新しく綺麗にリフレッシュすることができます。
家が古くなってくると経年劣化で壁紙は汚れ、床は傷が目立ってきます。
建具は使いにくいし、いっそうのこと全部リフォームして気分も一新したい人も多いのではないでしょうか。
特に壁の汚れは最も気になるところ、ビニールクロスに張り替えるのも悪くはありませんが、自然素材の珪藻土を塗った内壁も素敵です。
ただ、珪藻土は高価なためビニールクロスより、コストは掛かってしまいます。
予算がオーバーするなら、部分的に必要なところだけでも珪藻土を塗ってはいかがでしょうか。
この記事では、自然素材で健康にも良い珪藻土の性能と効果について徹底解説します。
珪藻土とは
珪藻土とは、藻類に分類される生物で植物プランクトンの一種です。
死んだ珪藻は、身は溶けて石油などの原料になり、骨は溶けずに残って土になります。
その珪藻が海底や湖底、川底などに堆積して化石化したものを珪藻土といいます。
つまり珪藻土は自然が生み出した鉱物なのです。
珪藻土の成分は、主に二酸化ケイ素と呼ばれる成分で構成されています。
二酸化ケイ素はガラスの主成分でもあり、性質は違いますが同じ建材として使われているのです。
珪藻の種類や取れる場所などによって、 ph値や性能に違いがあるといわれています。
また、珪藻土は無数の小さな穴があり、その空気層による耐火性や吸収性、吸着性、消臭性、保温や調湿作用までたくさんの優れた性質を持っています。
その特性を活かして昔から日常生活で利用されてきました。
例えば耐火性を活かして耐火レンガや酵母を吸着する働きを利用してビールのろ過にも使われています。
身近なところではお風呂上がりのマットに珪藻土が使われ、水分をすばやく吸い取り快適な状態を保つため人気があります。
珪藻土の壁は健康に良い
微量の化学物質でもアレルギー症状が出る人もおられ、できるだけ家の中に使う建材は 自然素材にこだわりたいと考えてる人も少なくありません。
例えばシックハウスやアトピー性皮膚炎などアレルギーの要因の一つとして、住宅建材の化学物質の影響が考えられます。
そこでおすすめなのが珪藻土です。
自然素材の珪藻土には有害な化学物質は含んでいないので、アレルギー症状に悪影響を及ぼすことはなく、家族の健康を維持するためにもプラスの効果をもたらします。
また、カビの原因にもなる冬の結露にも効果があります。
窓ガラスやサッシに冬場はどうしても結露してしまいますが、放置しておくとサッシや窓枠にカビが発生します。
カビは呼吸器などに影響し健康を害するリスクが高まります。
その点、珪藻土はお風呂上りの水分でも素早く吸収するほど吸収性と吸湿性に優れているので室内の余分な水分を吸収し、湿度を調節して結露やそれに伴うカビの発生を防ぐのです。
特に小さなお子様がおられる家庭では、アレルギー症状などを引き起こさないように子供から化学物質を遠ざけてあげたいものです。
そのためにも自然素材の珪藻土を壁に塗ることで、家族の健康を守ることができるのです。
壁材として推薦される珪藻土の性能
住宅をリフォームする際に、壁材としてビニールクロスより珪藻土を選ぶ人が増えてきました。
その理由は、珪藻土の素晴らしい性能にあるからです。
珪藻土の性能についてさらに詳しく解説します。
・ 調湿性能に優れている
自然素材の壁材として漆喰も人気がありますが、調湿性能に関しては珪藻土の方が高く、湿気の多い洗面脱衣所やトイレにもよく使われます。
珪藻土には、無数の細い孔を持つ多孔質という性質があります。
室内の湿度が高くなると水分を吸収し、逆に湿度が低くなり乾燥していると水分を放出して調整する働きがあります。
そのため、結露も軽減しカビなどの発生を抑えることが可能なのです。
また、夏の暑い日には蒸し暑さを和らげ、冬の乾燥した空気に加湿する役割をしてくれるでしょう。
珪藻土を壁に塗るだけで加湿器や除湿器が必要なくなり、自然と湿度を調節する役割をになってくれる、エコで身体に優しい素材といえます。
・断熱性能に優れている
珪藻土は断熱性能にも優れています。
多孔質で空気層があるため熱伝導率が低いという特性を持っているのです。
そのため断熱性が高く、冷暖房の効率がよくなるというメリットがあります。
さらに断熱材に加え壁の表面に珪藻土を塗ることにより、より一層断熱性能が上がります。
省エネやエコ住宅が意識されている時代に則した素材といえるでしょう。
このように断熱性能が上がることで、真夏の暑さや冬の寒さを和らげて快適に暮らせる環境を作る住宅に替えることが可能なのです。
・耐火性能がある
珪藻土には、耐火性があります。
昔からコンロや耐火レンガに使用され、火に強いことが証明されています。
万が一住宅に火事が発生した場合でも、燃焼を抑えて建物が燃え広がる時間を稼ぐことができます。
また、ビニールクロスのように化学物質ではないので有毒ガスを発生させることもありません。
ガスが出ない珪藻土を使用することは、万が一の事態にも効果的です。
・室内の空気を清浄する
珪藻土にある無数の孔は常に呼吸をしているので、嫌な悪臭や有害物質を吸着し空気清浄機の役割を果たしてくれます。
特にトイレのアンモニア臭やキッチンの生ゴミ、調理時の油の臭いなど不快な臭いにも効果が期待できるでしょう。
また、発がん性物質であるホルムアルデヒドをも吸着するほど優れた性能なので、用途の可能性も広がります。
珪藻土が使われている場所と理由
珪藻土は住まいの色々な部分に使われており、調湿機能や脱臭消臭などの働きによって快適な空間づくりをサポートしてくれます。
珪藻土が実際に使われている所にはどんな所があるのか解説します。
・リビング・ダイニング
家族が集まるリビングダイニングの壁に珪藻土を使うことで、空気を綺麗に保つことができます。
珪藻土が空気清浄の機能を発揮し嫌な臭いを消臭してくれるので、焼肉や鉄板焼きなどホットプレートを使って調理をした際にも油の臭いなど吸収してくれるのです。
臭いの強い食事の後や室内でペットを飼っている方にもおすすめです。
・キッチン
キッチン周りでは、調理をした時の臭いや生ゴミの悪臭を消臭してくれます。
料理の際に出る湿気や、シンク下・カップボードの収納にできるカビの予防にも有効です。
そのため適正な湿度を維持し、食器や調理器具を清潔に保ってくれる役割を担っているのです。
また、コンロの周辺ではレンジフードがあっても油の臭いなどがどうしても付いてしまいます。
そのためにも毎日の調理に使うキッチン周りに消臭効果があると便利ではないでしょうか。
・トイレ
トイレは最も消臭が必要なところで、アンモニア臭など気になる臭いをとらえてくれます。
24時間いつでも消臭してくれるところが珪藻土のメリットでもあります。
・ 洗面脱衣所
洗面所は、浴室の脱衣所と兼ねていることが多いので湿気の最も多い場所です。
毎日お風呂を使う場合、お風呂の出入りする際に脱衣所は湿気で充満します。
それが積み重なると、脱衣所の収納に入っているタオルや衣類にカビが発生し健康にも良くありません。
調湿効果のある珪藻土は、洗面脱衣所に最も必要な壁材といえます。
・玄関
玄関は雨で濡れた傘や湿気で臭いの強い靴などが集まっている場所です。
湿気と 悪臭を除去してくれる珪藻土は玄関にも適しているといえます。
特にシューズクローゼットの中の壁に珪藻土を塗ると靴の臭いを除去するのに効果的です。
・寝室
寝室に珪藻土を塗ると、冬は断熱効果があるため冷えやすい寝室も寒さが和らぎ、夏もエアコンの冷えた空気を外へ逃がすことなく断熱してくれます。
通常、寝室の湿度を調整するのは難しく、エアコンの除湿機能や冬場では加湿器などを使って湿気の調整をしています。
しかし、珪藻土を塗っていれば自然と調湿効果を発揮してくれます。
寝ている時も人間は汗をかきますが、そのために部屋の湿度が上がり寝苦しい夜もあります。
冬は空気が乾燥し喉がカラカラになって風邪をひく原因にもなります。
珪藻土は乾燥した空気に対して湿気を吐き出してくれるため、バランスの取れた湿度が常に保たれるというわけです。
エアコンの除湿機能や加湿器は自分で調節しなければならないので、過度にやりすぎてしまう場合があり、逆にバランスの悪い湿度になりかねないのです。
何もしなくても常時活動してくれる珪藻土は、電気代などのランニングコストがいらないため逆に経済的なのかもしれません。
珪藻土の家のメリット
珪藻土を使って、最も良かったことは家の中の快適さが増したという点です。
そもそも日本は、湿気が多い気候です。
そして湿気を取り除いてくれるものとして、使われてきた珪藻土は調湿機能を発揮して室内環境を快適なものとしてくれるのです。
また、嫌な臭いを脱臭してくれるということもメリットの一つです。
特に珪藻土の家に住んでからは、アレルギー体質が改善されたという事例もあり、シックハウス症候群の原因であるホルムアルデヒドを吸着、分解する力もあります。
調湿作用によって湿度の調整が可能になると、カビの発生が抑制できるためカビに対してのアレルギーも軽減できるのです。
最近は洗濯物も外に干さず部屋干しする方が増えている中で、湿気を吸収し洗濯物の嫌な臭いまで吸収する珪藻土には多くのメリットがあります。
珪藻土の家のデメリット
珪藻土のデメリットは、塗り壁なので壁が崩れてくる可能性があることです。
壁を水で磨いてしまったという人や、経年劣化でボロボロとひび割れがあり、そこから表面が崩れて見た目が悪くなってしまったという人もおられます。
何年経過しても綺麗な状態を保てるようにする知識を習得しておけば問題なく暮らせるでしょう。
また珪藻土のデメリットは、コストが高く建築費用が上がってしまうところです。
珪藻土そのものの価格も高いですが、施工する左官職人の減少も理由の一つです。
初期費用がどうしても高くなるのは、良質な材料と職人の技術が必要なので仕方がありません。
調湿効果があれば長い目で見た時、住宅を長持ちさせることができる重要な要素になります。
珪藻土を塗る場合は、施工後どのようなことに注意が必要かを業者にアドバイスしてもらいましょう。
珪藻土の家はどんな人におすすめ
珪藻土の家に適している人はどんなタイプの人か見ていきましょう。
まず一番におすすめなのは、珪藻土の壁にリフォームすることで、室内環境を快適に変えたい人です。
ジメジメした湿気の多い地域に住んでいるとか、川や海が近く湿度が高い環境をなんとか改善したい人には適しています。
湿気は建物にとっても悪い環境です。
人の健康ももちろんですが、住宅の健康も考える必要があります。
室内の湿度をいつも安定した状態にキープできるような環境を作るには、珪藻土を使うのが良いでしょう。
また、アレルギー体質の人がいる家は、珪藻土で少しでも環境を変えてあげることでアレルギーの軽減につながるはずです。
家中の空気が清浄され化学物質が吸着されることは、何よりもアレルギー体質の人にとっては良いことです。
喘息やアレルギー性鼻炎などの症状で悩んでおられる人にも、軽減できる環境作りができるでしょう。
他には、珪藻土の耐火性に注目しておられる人にもおすすめです。
万が一、出火した際に珪藻土を塗っていれば壁から燃え広がることは避けられます。
融点が1250度なので、火が着いたとしてもほとんど燃えることはありません。
燃えない壁も珪藻土の魅力の一つではないでしょうか。
まとめ
珪藻土の特徴やメリットデメリットを紹介してきました。
珪藻土に囲まれた家は、珪藻土の壁によって家中の空気が綺麗になります。
湿度が常に調整されアレルギー物質を吸収し快適に暮らせる家なのです。
長く使えるように注意すれば、快適で健康な暮らしが実現できるでしょう。
珪藻土は、日本でまだ20年ほどの歴史しかない新しい材質のため、コストに見合った役割を発揮してくれるのかという疑問を感じる方も少なくないかも知れません。
住宅に自然素材を使うということは、それなりの費用はかかりますが理想的な住宅になることは間違いないでしょう。
一度、業者に相談することをおすすめします。