マンションリノベーションは自由度の高いスケルトンリフォームがおすすめ!

2022.04.20

中古マンションを買ってリノベーションしようと思っている方は、理想の間取りにできるのか不安に思っていませんか?

マンションは、スケルトンリフォームにすることによって理想のリフォームが可能です。

ただしそれぞれのマンションには管理規約があり、その規約に沿って工事しなければなりません。

今回は、マンションリノベーションで最大限に理想の住まいが実現できるスケルトンリフォームとその注意点について解説します。

 

マンションは自由度の高いスケルトンリフォームがおすすめ

 

マンションは、スケルトンリフォームで自由度の高いリフォームが可能です。

マンションは鉄筋コンクリート造で作られ、そのほとんどが柱と梁で強固な骨組みをした構造となっています。

その骨組みに軽量の鋼材などを使って間仕切壁を立て、いくつかの間取りに分けられるように設計されています。

このような壁は、建物の構造自体に直接関係していないのでリフォームで取り払ってしまうことも可能です。

自由に取り払える壁があることで、内部のリフォームがしやすいのです。

床や天井の仕上げも全て解体撤去し、構造体のみのスケルトン状態にすればリフォームの自由度が高くなります。

マンションこそスケルトンリフォームで思い通りの間取りを作れるのです。

 

マンションは水回りの移動も可能

 

マンションでは難しいと思われている水回りの移動も可能です。

一般的にキッチンや浴室、洗面などの水まわりの床下は、給排水管を通すため二重構造に作られています。

一方、リビングや和室などは給排水管を設置する必要がないため、床は二重構造になっていないことがあります。

そのため、床を二重構造にすることができればマンションの部屋の中は、どこでも水回りを移動することができます。

例えば壁付けのキッチンを対面キッチンに変更したり、アイランドキッチンを設置することも可能です。

またバルコニーに面して浴室を設け、浴槽から外を眺めるお風呂にすることもできるでしょう。

水回りの場所を移動して使いやすくしたい人は、スケルトンリフォームを選択しましょう。

 

開放感を出すために天井を高くしよう

 

マンションは天井を高くして開放感を出すこともできます。

マンションの天井は、床下と同じように配管や配線換気用のダクトなどが通っているところがあります。

しかし、天井を配管や配線を納める必要最小限の高さで仕上げることができれば、リフォーム前の天井よりも高くすることが可能です。

天井を高くすると開放感が出るため部屋を広く感じさせる効果があります。また水回りを移動したい人は天井を高くするリフォームもセットにしましょう。水回りのリフォームは床が高くなる可能性があるため、天井を上げれば圧迫感を減らすことができます。天井を高くして開放感のある部屋を実現しましょう。

 

風通しを良くすることもできる

 

マンションは一般的に窓が少なく風を通すのが難しい構造です。

マンションの間取りに多く見受けられるのが、廊下に面した部屋に窓があり、バルコニーには掃き出しの窓があるパターンの間取りです。

中間に位置するキッチンや浴室などには、窓が少なく風通しは難しい状況です。

しかし、スケルトンリフォームで間仕切り壁を最小限にすると、開放的な間取りになり、風が通りやすくなります。

さらに風通しを重視する場合は、開閉式のガラリのあるドアなどを設置すれば室内間の風の動きが良くなります。

ガラリとは、ブラインドのような形状で光や視線を遮りつつ風の移動ができる、ルーバーとも呼ばれている構造をいいます。

マンションは窓の数が限られているので、風通しを良くする工夫が必要です。

 

マンションをスケルトンリフォームでリノベーションするメリット

 

マンションをスケルトンリフォームでリノベーションするメリットは、一戸建てのように構造強度への配慮が不要なことです。

築30年から40年と経過した木造の一戸建て住宅であれば、リノベーションをする際に構造の強度は非常に大きな問題です。

一戸建ての木造住宅の場合、柱や梁、土台など木造で作られているため築年数が古くなると経年劣化で腐食していたり、シロアリが発生していたりする可能性があります。

その場合は、部分的補修やもしくは柱や梁を取り替えるという工事が必要です。

当然補強工事をすると、その分の費用が高くなってしまいます。

 

また間取りを変更する場合には、壁や柱を撤去すれば構造強度を維持する観点から耐震補強が必要になってきます。

結果的に取りたくても取れない壁や柱が出てくることも少なくありません。

 

その反面マンションは、マンション自体が耐震基準を満たしているので構造強度を心配する必要は全くありません。

つまりマンションのリノベーションは、構造体の内部に限定されるので非常にリノベーションがしやすい住宅だといえます。

住戸内であれば壁を撤去しても問題がないので、思い通りの理想のプランが描けるのです。

 

間仕切り壁を撤去して大空間を実現しよう

 

マンションの間取りは2 LDK もしくは3 LDK が最も多く企画設計され販売されます。

マンションを販売する不動産会社は、その地域の住まいを求める人たちを想定し、多くの人に購入を検討してもらえるように平均的な間取りを作成します。

大抵の間取りは、廊下を作り子供部屋として使える独立した個室を用意するのが一般的です。

このような個室の壁は、ほとんど室内を間仕切るためだけのものなので、建物構造には影響がなく撤去することが可能です。

一般的なマンションでは、ベランダ側に LDK が設けられ、玄関のある廊下側に寝室や個室が設けられます。

子供が独立した場合など家族構成が変わったり、ライフステージの変化でこれらの個室と LDK 間の間仕切り壁を撤去すれば、大空間のリビングを実現することも可能です。

マンションは間仕切り壁の撤去が容易にできるため、今まで考えられなかった明るくて風通しの良い大空間を作ることができるのです。

 

マンションリノベーションは内装が自由

 

マンションリノベーションのスケルトンリフォームのメリットは、住戸内の間仕切り壁を撤去し大きなコンクリートの箱からスタートできるという点にあります。

築年数の古い一戸建て木造住宅などの場合は、一部の柱や梁が損傷や腐食していると全体の歪みや不陸などが発生します。

下地の劣化によって壁が部分的に膨れたり、わずかな凹凸が生まれたりすることもあります。

しかしマンションでは、基本のコンクリート構造体が劣化するということはなく、内装を撤去することで、しっかりとした床や壁が現れます。

そのため下地の補修などに手間をかけることがなく、さまざまな内装仕上がりを手軽に楽しむことができます。

また壁や柱を細かく立てなくても大空間が取りやすい面もあり、壁面も大きく確保できるので内装の楽しみも大きくなります。

下地の壁を造り、その上を鮮やかな色でペイントしたり、大胆な柄の壁紙を貼ったりすることも自由自在で、マンションリノベーションならではの大胆なデザインが楽しめるのです。

 

フローリングリフォームは注意が必要

 

マンションリフォームの人気の一つに、床のフローリングを取り替える工事があります。

木の床ならではの温もりや木目の美しさ、掃除のしやすさなどが魅力的ですが、その反面足音が階下に響くようになるため遮音対策が必要になります。

床をフローリングにすると足音が響くようになり、特に上下階の人とトラブルのもとになることが少なくありません。

そのため管理組合では、フローリングへのリフォームについて決まりを設けてるのが一般的です。

最も厳しいものでは、フローリングのリフォームそのものを禁じています。

また多くのマンションでは、使用するフローリング材の遮音等級が指定されています。

階下の住人の同意が必要といった規定が決められているところもあるのです。

いずれにしても、管理規約がどのような内容になっているかをまず確認することが必要です。

遮音等級とは、床の音の伝わり方を示すもので、LHやLLの2種類がありいずれも数値が小さいほど遮音性能が高いことを示します。

管理規約に準じた等級の床材を使用しましょう。

 

マンションは遮音フローリングを検討しましょう

 

マンションの床をリフォームする場合、遮音性が求められるマンションの床に適したものとして遮音フローリングと呼ばれるものがあります。

これは表面の木の裏側に、ウレタンなどの緩衝材が貼り付けてあり音を吸収するものです。

性能の良いものでは遮音等級 L-45や L-40といったものがあります。

ただし、L-45でも椅子を引いたりする音は多少聞こえますし、スプーン落とした音などが聞こえることもあります。

L-40になればさらに遮音性は上がりますが、それでも全く聞こえないというわけではありません。

さらに気をつけなければならないのは、遮音性の高さに比例して緩衝材が熱くなり、床の踏み心地が柔らかくふかふかした感じになる事です。

収納家具などの前を歩くとそれが少し揺れるという現象も起こります。

リフォームする前には、踏み心地がどのような感じなのかという点を、ショールームやモデルルームなどで体感しておくことが重要です。

 

二重床工法が遮音に有効

 

マンションで床を作る場合に、遮音フローリングなどをコンクリートスラブと呼ばれるマンションの躯体に直に貼っていくものがあります。

このコンクリートスラブから、床を浮き上がらせる二重床工法というのもあります。

スラブの上に金属製の柄を立て、その上にフローリングの床を施工します。

音が直接スラブに伝わらないので、それだけ遮音性が向上します。

ただし新たに生まれた床下空間に音が反響して、階下に伝わることもあるので注意が必要です。

床下にグラスウールなどの防音断熱材を充填することで、その反響を抑える方法もあるので二重床工法の実績のある業者に相談してみましょう。

 

マンションは階下や近隣への気遣いが必要

 

マンションは一戸建てとは違い、近隣と壁一枚で接している構造です。

そのため階下の人など周囲への気遣いが必要となってきます。

管理規約を守り、遮音性に十分配慮すれば床をフローリングにリフォームして好みのインテリアを楽しむことができます。

しかし、どのように床を工夫しても音が全く階下に響かないということはありません。

特に 近年では複層ガラスの採用や内窓の設置などで窓の防音性能は向上し、外からの音が聞こえにくくなっています。

そのため近隣住戸の生活音が耳につくようになっているのも事実です。

十分な遮音対策を施すと同時に、日頃から音への配慮をすることが必要です。

日頃からしっかりと近隣とコミュニケーションを取っていれば、無用なトラブルを避けることができます。

 

マンションには触れられない部分があります

 

マンションは集合住宅なのでたくさんの人が住んでいます。

そのためマンションには区分所有法という法律があり、それに沿って生活しています。

区分所有法は建物の各部分ごとに所有関係を定めており、その共同管理についての法律です。

区分所有法では建物は共有部と専有部分に分かれ、マンションの外壁や基礎、屋上などの構造体、電気や給排水設備、ガス配管設備などの共同で行う設備、さらにエントランス、エレベーター、廊下などの空間が共有部分にあたります。

個人所有域であっても玄関ドアや外部につながるサッシ、隣家との境界壁構造上の壁などは共用部に属します。

共用部であるこれらは勝手に変更することができないため、自分の玄関ドアだけを交換したりサッシを交換するといったことはできないので注意が必要です。

 

まとめ

 

マンションをリノベーションする場合、スケルトンリフォームにすることによって自由度の高い設計が可能です。

間仕切り壁を自由に撤去して大空間を作ったり、天井を高くしたり水回りも自由に変更が可能です。

構造は気にせず住戸内のみのリフォームのみを考えれば良いので、コストも抑えることができます。

しかしマンションは集合住宅のため、管理規約に基づき工事をすることが必要です。

近隣に迷惑がかからないようにしながら、スケルトンリフォームで思い通りの理想の間取りを創り上げていきましょう。