水回りのリフォームを考えるタイミングはいつ? 費用相場と注意点も紹介!
2022.04.20
水回りのリフォームは、どのタイミングですれば良いのかよく分からない人も多いのではないでしょうか。
リフォームの要望が多い水回りですが、壊れてしまったらリフォームのタイミングです。
しかし難しいのは外見上問題が発生していない場合のリフォーム時期です。
今回は、キッチンやトイレ、お風呂に代表される水回りのリフォームについて、工事のタイミングや費用、注意するポイントについて解説します。
水回りリフォームを考えるべきタイミングの目安
どのタイミングで水回りをリフォームすれば良いのか解説します。
・キッチン
キッチン本体の交換の目安はおおよそ15〜20年ですが、10年を経過したあたりでレンジフードやコンロなどの点検が必要になります。
このくらいの時期に少しずつ、色々な箇所の調子が悪くなってくるのです。
キッチンは、古くなると作業スペースとなる場所の強度が弱くなり、料理を作る時に作業がしにくくなってしまうこともあります。
収納の引き出しや扉が閉まりにくくなったり、調理器具の出し入れに支障が出てきたらそろそろリフォームのタイミングです。
我慢して長く使おうと思えばある程度の期間は使えますが、徐々に不便になってくると思います。
シンクも昔はステンレスしかありませんでしたが、今は人工大理石のシンクもあり形状もメーカーによってさまざまな種類があります。
水栓もセンサー付きやプッシュボタン式の製品もあり、細かいところは日々進化し続けて便利になっています。
・トイレ
トイレ本体の交換の目安は15〜20年です。
ただし、20年前のトイレと今のトイレでは使用する水の量が格段に違います。
本体に問題がなくても節水型に交換した方が、結果的にランニングコストがお得になるのです。
さらに水を流す音が静かな商品や、掃除のしやすさを重視した商品なども数多く発売されています。
特に最新の製品の中では、掃除がしやすいトイレがおすすめです。
また、トイレの不具合でよくあるケースは、レバーの不具合や水を溜めるタンクの動作がスムーズでなくなる場合です。
完全に壊れているというわけではないのですが、レバーの動きが悪かったり水の流れが貯まり方に問題が生じたりすることが多いようです。
このような場合は、今後も頻繁に問題が起こる可能性があるので、リフォームを検討した方が良いでしょう。
・浴室
現在使用しているお風呂は、昔ながらの在来工法でタイル貼りのお風呂なのか、ユニットバスなのかで変わってきます。
やはり、お風呂も20年程度で交換の時期を迎えます。
ユニットバスではあまり見かけませんが、床や壁がタイル貼りの仕様だとどうしても水の汚れに加えひび割れが入ってしまいます。
このひび割れを放置すると、水が構造躯体にまで回ってしまい、最終的には柱が腐りシロアリの発生なども懸念されます。
水回りリフォームの費用相場
水回りリフォームのおおよその費用の相場を紹介しましょう。
・キッチン
新たに導入するキッチンの本体価格によってリフォーム価格も変動しますが、安価な20万円程度のキッチンであれば工事費込みで30〜50万円前後でも可能です。
一方で誰もが知っているメーカー品を選択した場合は、80〜100万円前後の費用がかかってしまいます。
キッチンは各メーカーのグレードによりバリエーションもたくさん取り揃えてあります。
・トイレ
トイレ本体はさまざまな機能の付いた商品が揃っています。
キッチンや浴室と比較すると工事は比較的簡単に済みます。
今使用している便器が洋式であれば、なおさら工事はしやすくなるでしょう。
比較的高い機種の温水洗浄便座を取り付けた場合でも、リフォーム費用は20〜40万円前後です。 ただし、実際にはトイレのリフォームと同時に床材の取替えやクロスの張り替えなど内装も一新するのであれば50〜60万円程度かかってしまう場合もあります。
・浴室
現状がユニットバスで、新たに最新のユニットバスに取り替えるというケースであれば、リフォーム総額は商品にもよりますが100万円前後です。
タイル貼りの在来工法であれば解体費用やユニットバスのベースが必要になるため、より費用はかかるでしょう。
水回りリフォームは一度に済ませる
水回りのリフォームは、まとめて済ませた方が圧倒的にお得です。
どんな工事であってもまとめて行うことで、施工会社の手間なども大幅に省けるため見積もりは安くなります。
また、たとえばお風呂だけをリフォームして横にある洗面台は手をつけないとします。
この場合、施工会社は洗面台に影響が出ないように配慮しながらお風呂を取り替える必要があります。
一方で洗面台も一緒にリフォームするのであれば解体工事を一気に出来ますし、新しくクロスなどを貼るにしても時間短縮が大幅にできるのです。
このようにリフォームを別々に行うと準備などの手間がその都度かかり、その分の金額が追加されることになります。
しかし、まとめて行うことで結果的には割安になるケースも多いのです。
水回りリフォームの注意点
水回りリフォームの注意点は、キッチンやトイレ、お風呂などを商品カタログだけを見て決めないことです。
例えばシステムバスなどは、実際にショールームに入って浴槽に体を横たえてください。
体感するのとしないのでは、後々印象がかなり違ってくるのです。
必ず自分の身体で確かめて商品を選ぶことをおすすめします。
実際に商品を見なければリフォームが終わったあと、違和感を感じてしまう可能性もありえます。
水回りは、家族がほぼ毎日使う住宅設備なので、実際に体感して納得して決めることが大切です。
・キッチンリフォームの注意点とポイント
キッチンリフォームの注意点とポイントを解説します。
・キッチンのトラブル
キッチンでは次のようなトラブルがよく起こります。
①キッチンの蛇口の水が止まらない
②キッチンの排水溝が詰まって流れが悪い
③キッチンのシンク下で水漏れがしている
④食器洗い乾燥機から異音や異臭がする
などが挙げられます。
キッチンは、適切にお手入れすることで長く使えることもありますが、食器洗い乾燥機やガスコンロ、 IH クッキングヒーター、レンジフード、水栓などの周辺機器類はどうしても経年劣化を起こすため故障することが多くなります。
また、修理をして使おうとしても使っているキッチンの製造終了に伴い、交換できる部品がないということもよくあります。
さらに放置してしまうと床や壁など周りにも影響し、かえって修理費用がかかることもあるので注意が必要です。
・キッチンの要望
キッチンに関する要望はさまざまですが、次のような内容が多くあります。
①食器洗い乾燥機を新たに取り付けたい
②旧型のシステムキッチンから新しいものに交換した
③ガスコンロから IH クッキングヒーターに交換したい
④壁付けキッチンから対面型キッチンに変更したい
⑤収納が少ないので多くしたい
⑥キッチンが暗いので吊戸棚を外したい
などが挙げられます。
近年のシステムキッチンは使いやすく汚れにくい、また掃除しやすいなどさまざまな機能があり、収納が充実していたりデザイン性が高いことなども挙げられます。
水回りの住宅設備は、キッチンに限らず便利で掃除しやすい機能性の高い製品がどんどん出てきます。
先々のことを考えたら修理するよりも、リフォームで交換する方がメリットが多くなるでしょう。
今は困っていないことでも、生活をより快適にする理由でのリフォームが最近は多くなってきました。
・キッチンを移動する場合
キッチンの向きや位置を移動する場合は、排水溝や排気口などの場所により、できる場合とできない場合があるので注意が必要です。
またマンションなどの集合住宅の場合は、管理規約により工事できない場合もあるので事前に確認が必要です。
まずは、リフォームができるかどうかを業者に調査を含めて相談することが必要です。
・キッチンリフォームのおすすめポイント
キッチンを変えることで部屋の雰囲気や生活スタイルが改善し、ストレスの軽減といった目に見えない価値が生まれることもあります。
長く使うものなので、長期的なメリットを考慮しながらキッチンを選びましょう。
またキッチンのリフォームは、キッチン本体だけではなく周りの収納や家事動線も合わせて考えることをおすすめします。
キッチン周りの収納は家事動線を考慮して、最適なスペースを確保するとともに少ない収納スペースでも効率的に活用することが必要です。
100円ショップなどに、キッチン収納を便利にするアイテムがたくさんありますので探してみてはいかがでしょうか。
・トイレリフォームの注意点とポイント
トイレリフォームの注意点とポイントを解説します。
・ トイレのトラブル
①トイレが詰まってしまった
②トイレの床に水が漏れている
③トイレの床や壁のシミが取れない
④ トイレの水が流れない
⑤ 温水洗浄便座の調子が良くない
などが挙げられます。
トイレは陶器製の便器であれば、お皿と同じようにかけたり割れたりしない限り長く使用することができます。
しかし、便座の温水洗浄便座などの機器やタンク、パッキンや配管などの経年劣化があるため使用頻度やお手入れ状態により使えなくなる可能性も出てくるのです。
修理をしながら長く使ったとしても、こびりついた汚れや臭いによる不快感がストレスとなることもあるので、生活に支障が出てきたら交換リフォームを検討しましょう。
・ トイレに関する要望
①和式トイレを洋式に変更したい
②温水洗浄便座を取り付けたい
③トイレが寒いので寒さ対策をしたい
④トイレに収納や棚を取り付けたい
⑤バリアフリーにしたい
⑥手すりをつけたい
⑦おしゃれなタンクレストイレに交換したい
などが挙げられます。
家の生活の中で最も水を使用するのがトイレといわれていますが、最近のトイレは昔のトイレと比べ半分以下の水量で流せるため水道代の節約にもつながります。
また、掃除がしやすい、臭いが抑えられる、電気代が安い、見た目がすっきりしている、除菌機能が付いている、暖房機能が付いているなどさまざまな機能がついています。
近年のトイレは機能性の高さやメリットがあるので、快適な生活を送るためにトイレの交換リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
・トイレの広さに注意する
トイレをリフォームする際に気を付けたいのがトイレの広さです。
狭いトイレに大きめの便座をつけたり、収納や手すりをつけたりすることでさらにトイレの空間が狭くなって窮屈に感じたりします。
また、掃除が行き届かなくなったりすることもあるので注意が必要です。
他にトイレはどうしても汚れやすい所なので、床や壁の素材選びは慎重に選びましょう。
マンションなどの集合住宅の場合は、合流式や分流式といった排水方式が決まっており選べるトイレも限られます。
また、マンションの管理規約により工事できない場合もありますので、事前確認が必要です。
不明な場合は 一度、詳しく業者に相談することをおすすめします。
・浴室リフォームの注意点とポイント
浴室リフォームの注意点とポイントを解説します。
・浴室のトラブル
①蛇口やシャワーの水が止まらない
②シャワーのお湯の出が悪い、温度が安定しない
③浴室にカビが生えやすい
④浴室が寒い
⑤浴室が滑りやすい
などが挙げられます。
浴室は日々のお手入れで長く使えることもありますが、コーキング材の劣化や換気扇、給湯器などの故障も多くなります。
また修理するにしてもメーカーが、交換部品の製造や取り扱いを中止していることもあるので注意が必要です。
・浴室に関する要望
①浴室に手すりをつけたい
②追い焚き機能をつけたい
③洗い場を広くしたい
④浴槽で手足を伸ばせるようにしたい
⑤ヒートショック対策をしたい
などが挙げられます。
床や壁にタイルを貼るような在来工法は、浴室を自由なデザインや広さにできるというメリットがあります。
しかし、最近のユニットバスは断熱性が高く、水漏れしにくい、カビが生えにくい、掃除がしやすい、バリアフリーになっているなど様々なメリットからリフォームされる方も多くなっています。
・浴室のヒートショック対策とバリアフリー化
冬場に浴室と脱衣所との温度差が原因で、心臓や血管などに負担がかかるヒートショックにより脳卒中や心筋梗塞などで死亡するリスクがあります。
そのため、浴室暖房や脱衣所の暖房をつける方が多くなっています。
また、段差をなくしたり滑りにくい床材を使ったり、手すりを設置するなどバリアフリー化で安全な環境を整えることが必要です。
まとめ
キッチンやトイレ浴室など、水回りのリフォームを検討するタイミングは人それぞれですが、機器の経年劣化による故障をきっかけにリフォームする方も多く見られます。
しかし、古くなった住宅設備は使い勝手が悪く、掃除しても綺麗にならなかったり機能的な面で 劣ってしまいます。
将来的なことを考えて、新しく使いやすい住宅設備にリフォームすることをおすすめします。