夏暑く冬寒い家を一気に快適な空間にする断熱リフォームの方法と魅力!
2022.07.02
夏暑く冬寒い家を一気に快適な空間にする断熱リフォームの方法と魅力!
とにかく家が夏暑く冬寒い、真夏や真冬が来るのが辛いと思っている方も多いのではないでしょうか。
夏はエアコンで冷房をガンガンつけっぱなしで、冬はエアコンとこたつを併用しなければしのげないのではありませんか。
これでは、光熱費が高くなって毎月のランニングコストがかさんでしまいます。
この先ずっとこの状態で暮らすのは、果たしてどうなのでしょうか?
毎月の電気代を垂れ流しているだけでは、勿体無いお金の使い方になっています。
今回は、断熱材を入れ替えるリフォームの方法とその魅力について解説します。
断熱リフォームの魅力
住宅に断熱リフォームを施工することにより生活はどのように変化するのでしょうか。
断熱リフォームの魅力について解説します。
・ 電気代を安くして夏は涼しく冬は暖かい快適な空間を作る
断熱リフォームとは、住宅の窓や壁を断熱性能の高い製品に交換したり、断熱材を入れ替えたりする工事のことです。
家全体を断熱リフォームすることで、外部の気温の影響が内部に伝わりにくくなり、夏は涼しく冬は暖かい快適な環境を実現することができます。
特に夏場や冬場は、エアコンが機能している室内とエアコンの届かない廊下などでは、室温の差が大きくなり家の中でも寒暖差がでます。
そのため、体調に悪い影響を与えます。
しかし、断熱リフォームを施工しておくことにより、エアコンのある部屋とエアコンのない廊下での寒暖差を極力少なくすることが可能で、体調への悪影響を軽減することができます。
また、外気温によって室温が変化しにくくなるため、エアコンやヒーターなどで室温を維持する負荷も小さくなり、光熱費についても節約することができるメリットがあります。
その他にも断熱効果のある窓は、通常のものと違いサッシ部分とガラス部分の気密性が高く、熱が伝わりにくくなるような断熱材が挟まれていたり、複数のガラスで空気層を作っています。
これらの断熱層は、温度だけではなく音の伝わりについてもある程度抑制する効果があるため、断熱リフォームを施工することにより気温の変化に強くなるだけではなく、屋外からの騒音も防ぐことができます。
さらに窓を断熱することにより、屋外と屋内の寒暖差で発生する冬の結露についても軽減することが可能です。
結露は放っておくとカビの原因になり、窓枠や床、壁などに悪影響を及ぼします。
断熱性能の良い窓に交換することは、これから先、長い間快適な生活をするために必要なのです。
室内の温度差を無くし、ヒートショックのリスクも軽減できて光熱費も安くなる。
工事費用はかかりますが、その金額以上のメリットは十分あるはずです。
これが断熱リフォームの魅力です。
断熱リフォームの施工費用の相場
断熱リフォームでは、一戸建てかマンションかによって施工する面積が変わるため、費用が違ってきます。
・一戸建てに断熱リフォームを施工する場合の費用相場
一戸建てに断熱リフォームを施工する際には、屋根や天井、床や壁、窓や玄関など屋外と接している部分にリフォームを行わなければならないため、マンションよりはやや費用が高くなってしまいます。
一戸建ての断熱リフォームにかかる費用は、これらすべての部位に工事を施工した場合で約300万円からが目安となります。
・マンションに断熱リフォームを施工する場合の費用相場
マンションの場合は、共用部分があるため外壁や玄関ドア窓などをリフォームすることができません。
窓については断熱サッシへ変更するといった工事自体は可能ですが、工事の際には管理規約等で管理組合に工事が可能かどうかを確認しておかなければなりません。
施工費用は約100万円からを目安とします。
低コストで出来る窓の断熱リフォーム
・コストをかけずに断熱リフォームをする場合は窓を最優先にする
予算に余裕がない場合など、できるだけコストをかけずに断熱リフォームを行いたい場合は窓の開口部を最優先にリフォームすると良いでしょう。
外壁や屋根などとは違い、窓はガラスとアルミが主に用いられているため熱が伝わりやすく、断熱製品に交換することで高い効果を得ることができます。
窓の断熱リフォームでは、既存の窓に内窓を追加して二重窓に変更する工事か窓サッシを交換する工事がおすすめです。
窓サッシの交換については、既存の窓サッシをそのまま使用し、新しい窓サッシを重ねて施工するカバー工法なら短期間で比較的安価に施工できるため人気があります。
またカバー工法であれば水漏れ等の心配もありません。
施工費用は、内窓を追加する2重窓への工事が1箇所あたり約10万円からとなり、既存の窓枠に新しい窓枠を設置するカバー工法の場合は約8万円からな目安となります。
窓のリフォームについては短期間で施工することが可能で、一箇所あたり約半日以内で施工ができます。
費用も内外壁や屋根に比べると安価で済みますし、複数箇所の工事によって資材の運送費を節約することも可能なため、施工の際には出来るだけまとめて依頼する方が良いでしょう。 工事の注意点としては、窓のリフォームは窓の大きさや使用するガラスの種類によって価格が大きく変動します。
正確な費用や窓ガラスの違い等については、業者に詳しく説明してもらい理解した上で選びましょう。
天井の断熱リフォームの方法
天井の断熱リフォームは天井裏に断熱材を設置する施工が一般的です。
施工方法は、主に敷き込み工法と吹き込み工法の2種類があります。
それぞれの施工の流れについて見ていきましょう。
・ 敷き込み工法
まず壁の外気の侵入を防ぐために、カットした断熱材で壁の中の空気の通り道を塞ぎ、気流を止めます。
次に吊木の周囲に隙間ができないよう、断熱材に切り込みを入れながら敷き込みます。
屋根裏全体に断熱材を敷き込めば終了です。
比較的低コストで施工できる方法ですが隙間ができないよう断熱材を適切に引き込まなければ断熱効果は弱くなります。
・吹き込み工法
天井裏に綿状の断熱材を吹き込むのを吹き込み工法といいます。
敷き込み工法と同様に壁の気流止めをします。
専用の機械を使用して断熱材を300 mm 以上の厚さまで吹き付けて完了です。
吹き込み工法は、専門業者による施工が必要で敷き込み工法と比べると費用は高くなります。
しかし、断熱材が綿状なため隙間ができず、断熱効果は高いといえます。
また、既存の断熱材がある場合でも上から吹き込むことが可能です。
天井断熱のリフォームにかかる費用の相場
天井の断熱リフォームにかかる費用は施工面積の大きさ以外に天井を剥がすかどうかなど施工方法や断熱材の種類によっても変わってきます。
具体的な費用の相場や断熱材の種類と価格について見ていきましょう。
・ 天井を剥がして施工する場合:約40〜90万円
・ 天井を流さずに施工する場合:約15〜50万円
天井を剥がす必要があるのかどうかをリフォームする前に業者に説明してもらいましょう。
施工別の費用相場
施工方法を2種類解説しましたが、工法をどちらにするかによっても費用が変動します。
施工にかかる費用は敷き込み工法よりも吹き込み工法の方がコストは高くなります。
敷き込み工法は比較的費用を安く抑えられますが、もし隙間ができてしまった場合には十分な効果が発揮されません。
吹き込み工法は、専門業者にしか施工出来ないということもあり、費用は高くなります。
しかし、厚さの調節や障害物の有無にこだわらないといったように施工面で融通が利きやすいというメリットがあるのです。
どちらの方法が良いかは小屋裏の状況によっても変わります。
業者から工法を提案された際には、なぜその工法が良いのか説明を受けるようにしましょう。
断熱材の特徴と価格
断熱材にはどのような種類があるのか、特徴や価格について見ていきましょう。
・断熱材は大きく分けて2つのタイプ
断熱材は繊維系と発泡プラスチック系の2タイプがあります。
主に天井断熱の施工に使われるのは繊維系で、ビーズ法ポリスチレンや押出法ポリスチレンフォームなどの発泡プラスチック系は床断熱で使用されることが多くあります。
繊維系は発泡プラスチック系と比べると価格が安いので、天井の断熱は他の断熱リフォームの中でも低コストで抑えることができます。
・天井断熱に使用される断熱材の特徴と価格
天井断熱の施工で使われている繊維系の断熱材について、特徴や価格を紹介します。
価格が安い順にグラスウール、ロックウール、セルロースファイバーという順番になります。
グラスウールはガラス繊維でできている断熱材で、法定不燃材として指定を受けている、湿気を吸い込まないため重みが増さないという以上2点の理由から天井断熱材に適していると言われています。
そのため価格も安く、よく使用されています。
グラスウールと性能も値段も近いのがロックウールです。
この2つはほぼ同等で、天井断熱材にはこのどちらかで施工される場合が多くあります。ロックウールは鉱物から作られている石綿の一種で、グラスウールよりも少し防火性に優れているのです。
セルロースファイバーは天然繊維でできた断熱材で他の二つを比べると価格は非常に高いです。
性能はややセルロースファイバーが断熱性能は高く、最大の特徴は新聞紙をリサイクルして作っているため環境にやさしいエコロジー資源ということになります。
天井断熱リフォームをする場合の注意点
天井の断熱リフォームの施工方法や使用する断熱材について説明してきましたが、次にリフォームをする際に前もって知っておかなければならない注意点を紹介します。
天井より屋根の断熱が必要な場合
天井を断熱すると勾配天井やロフトなど、小屋裏を生活空間として利用することができません。
生活空間として利用したい場合は、天井ではなく屋根を断熱することになります。
ただし天井断熱でも収納部を断熱材で覆えば、小屋裏収納を設置することは可能です。
屋根断熱は、デッドスペースとなる小屋裏部分を幅広く活用できるという点がメリットです。
それに対して天井断熱のメリットは、施工面積が広い屋根断熱よりも工事費が安く、冷暖房の空間も小さくて済むため非常に経済的です。
天井断熱を施工した後は小屋裏の換気が必要
天井の断熱リフォームを施工した後は、天井より上は外部空間ということになります。
熱せられた空気は上部に溜まりやすいため、夏場は小屋裏換気が確保されていないと断熱効果が減少してしまいます。
また、冬場に室内を暖房していると暖められた空気が上部に上がり、その中に含まれる水分も一緒に小屋裏へ侵入します。
もし小屋裏換気が確保できていない場合は、そこに溜まった水分が結露を発生させることになり、小屋裏の劣化につながる原因になります。
断熱リフォームは、ただ断熱材を設置すれば良いというものではありません。
断熱材料にとって大切な機能は断熱性能と気密性の確保、主にこの2点の両立が重要なのです。
断熱性能がいくら優れていても湿気のコントロールは、目に見えない屋根裏での作業ですので、特に梅雨時など目視で状況確認を行うことが必要です。
最大の断熱効果を得ようと思うと、丁寧に施工し断熱に適した環境を作ってくれる信用できる業者に施工してもらうことが重要です。
断熱リフォームに対応できる優良な会社を見つけるには
断熱リフォームは、住んでいる人たちには普段は見えない存在です。
そのため、いい加減な業者に依頼してしまうと断熱材をしっかりと定められた厚さまで吹き込んでいるのか、隙間がでないように欠損なく敷き詰めているのか全く分かりません。
信頼できる業者は、そのようなお客様の不安を取り除くためにお客様にもできる限り目視でチェックして確認をしてもらいます。
また、見にくい部分に関してはカメラで撮影し画像で確認してもらう作業を怠りません。
断熱リフォームを行う場合は、費用や工事方法の説明はもちろんですが、隅々まで欠損なく断熱材を施工することが重要です。
しっかりとした施工をしてくれる信頼性のある業者に依頼しましょう。
まとめ
断熱リフォームの概要と天井断熱について解説してきました。
家が暑さや寒さでエアコンの電気代がかさんでいる家庭の方は、毎年高い光熱費を垂れ流しています。
この先も家を長く維持していくのであれば、断熱性能を向上させることが最も経済的な選択です。
是非、断熱リフォームを検討して光熱費を安くすることを考えましょう。