エコキュートのメリット・デメリット!費用や耐用年数も紹介!

2022.07.02

エコキュートのメリット・デメリット!費用や耐用年数も紹介!

 

エコキュートは高効率給湯器のことですが、比較的価格も高く、導入したいが踏み切れない人も多いのではないでしょうか。

エコキュートの仕組みやメリットデメリットをしっかりと把握した上で、金額以上の価値があるのかどうかを判断し導入するかどうかを決断しましょう。

今回は、エコキュートのメリットやデメリット、価格や費用、耐用年数や使用する場合の注意点なども解説します。

 

エコキュートの仕組み

 

そもそもエコキュートは、どのような仕組みの給湯器なのでしょうか。

ここからは、エコキュートのしくみについて紹介していきます。

エコキュートは、ヒートポンプユニットを使用して待機中の熱を集約し、約80°cのお湯を沸かします。

そして、その沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めていくのです。

実際にお湯を使用する場合には、タンクに貯めてあるお湯と水を混ぜ合わせて使用するため、タンクに保管されているお湯の量よりも多くお湯を使用することができます。

エコキュートのヒートポンプユニットには、自然冷媒 (CO2)が使用されており、地球環境への負荷を抑えた機能があります。

動かすための電気も夜間の安い電気を使用するため、経済的で地球にもやさしい給湯器と言えるのではないでしょうか。

他には、電気を使用してお湯を沸かす給湯器として電気温水器があります。

電気温水器はヒーターのみで水からお湯を沸かしているのに対し、エコキュートは主に大気熱を利用しているため電気の使用量が大きく異なります。

一般的には電気温水器の約25%の費用でお湯を沸かすことができるため、大気熱を利用しているエコキュートはエコロジーであるといえます。

また、夜間の電気をして使用しているため電力のピークシフトにも貢献しています。

エコキュートは、様々なメリットがあり多方面に有効な給湯器なのです。

 

エコキュートの価格

 

エコキュートを購入した場合、現在の給湯器の機能や給湯器の種類によって必要な工事の内容が大きく違います。

また、商品の選定においてもタンクの大きさや追い炊き機能の有無、高圧力タイプなど様々な種類があるため金額が上下しやすいのです。

ここでは、一般的な追い焚き機能付きのガス給湯器から、370 L の追い焚き機能付きエコキュートの入替工事を行う場合の目安の費用を紹介しましょう。

 

製品価格と工事費用

・エコキュート本体(370L追い焚き機能付き)約28万円

・リモコンセット             約1.5万円

・脚部化粧カバー             約0.7万円

・コンクリート土台             約5万円

・仮設ボイラー               約1万円

・エコキュート用電源工事          約4万円

・電力会社への申請費用           約3万円

・既存給湯器の処分費           約1.5万円

・設置費用                約4.5万円

・水道工事                約4.5万円

・リモコン設置費用             約3万円

・その他諸経費               約1万円

 

合計費用 約50万円

 

費用はあくまで目安の工事費用であり、実際には選ぶ商品や設置場所の環境によって追加費用なども出る可能性があります。

現在使用している給湯器が、エコキュートの場合には入れ替え工事のみで済むため、比較的安価に交換することが可能です。

しかし、他の種類の給湯器から交換する場合には様々な費用が必要になってきます。

そのためエコキュートを導入する場合の費用は、従来の給湯器よりも高額になります。

とはいえエコキュートの最大の利点は、導入後のランニングコストがどの給湯器よりも安くなるところにあります。

例えば、現在プロパンガスを使用しているガス給湯器や電気温水器の場合には、約1/4程度のランニングコストになります。

また、都市ガスの給湯器の場合でも、約半分程度のランニングコストで使用することが可能です。

実際に10年程度使用を続けることで、大抵は導入費の差額を回収することができます。

 

エコキュートのメリット・デメリット

 

エコキュートには、どのようなメリットとデメリットがあるのか紹介します。

 

・メリット

 

・光熱費が安くなる

エコキュートのメリットは、まず1つ目は光熱費が安くなるという点です。

ランニングコストが安くなることで、設置工事費の差額を回収することができます。

また、回収後は節約につながっていくため大きなメリットといえます。

 

 

・環境に優しい

次に二つ目のメリットは、環境にやさしい給湯器ということです。

自然冷媒を使用しているだけではなく、電力のピークシフトにも貢献しているため環境にやさしい給湯器なのです。

 

 

・非常時にタンクのお湯が使用できる

三つ目のメリットは、非常時にタンクの中のお湯が使用できることです。

エコキュートはタンクに貯めてあるので、非常時に生活用水として使用することが可能です。

飲み水としては適していませんが、断水時に生活用水を確保できるというのは生活していくうえで非常に安心です。

 

 

・操作が簡単

四つ目のメリットは、操作方法が分かりやすく管理しやすいことです。

液晶タイプのリモコンのため、操作が非常にわかりやすいです。

操作も基本的にはボタンひとつで済むものが多いため、管理もしやすくなっています。

 

 

・安全である

五つ目は火を使用しないため安全であることです。

従来のボイラーは熱源を燃やすことで得た熱を使ってお湯を沸かしているため、不完全燃焼などで家事を引き起こす可能性がありました。

エコキュートは大気熱を圧縮していた熱でお湯を沸かすため、火事の心配もなく安心で安全です。

 

・デメリット

 

・費用が高い

エコキュートの1つ目のデメリットは設置費用が高いことです。

本体費用や工事費用とともに高額になりがちなのがエコキュートです。

 

・すぐお湯が出ない

二つ目のデメリットは、すぐにお湯が出ないことと湯切れの心配があることです。

エコキュートはお湯を出す際に、タンクのお湯と水を混合させてお湯を出すため、蛇口をひねってもすぐにお湯は出ません。

また、タンク内のお湯がなくなってしまうとお湯が出なくなってしまうため、湯切れの心配があります。

湯切れについては使い方次第で防ぐことができますが、使いすぎに気をつけなければならないことに変わりはないでしょう。

 

・設置スペースが必要

三つ目のデメリットは設置スペースが広く必要なところです。

エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクに分かれているため、それぞれのスペースを確保する必要があります。

そのためガス給湯器や電気温水器に比べて、設置スペースがどうしても広くなってしまいます。

 

・ 室外機は騒音が出る

四つ目のデメリットは室外機から騒音が出ることです。

エコキュートは夜間の安い電気を使用して運転するため、夜間にはヒートポンプユニットが動くことになります。

エアコン同様にヒートポンプユニットが動作すると騒音が出てしまうので、近隣の迷惑にならないところへ設置することが必要です。

 

・ 飲み水としては使えない

五つ目のデメリットは飲用できないことです。

タンク内に水道水をくみ上げてるとはいえ、タンク内の汚れが蓄積している可能性があるので基本的には飲み水としては使用できません。

 

以上がエコキュートを導入する際のメリットとデメリットです。

デメリットは使い方の工夫をすれば防げることもあるので、それ以上のメリットがあることも忘れてはいけません。

導入を検討されている方は、メリットとデメリットをよく理解し判断しましょう。

 

エコキュートの耐用年数

 

エコキュートの耐用年数は一般的に約10年から15年と言われています。

これはエコキュートメーカーの部品保有期限が、生産を終了してから約8年程度の場合が多いからです。

ここでは、エコキュートの耐用年数と修理方法や費用について解説します。

 

エコキュートの寿命

 

ヒートポンプユニットと貯湯タンクのそれぞれが、多くの部品によって構成されており壊れやすい所についてもある程度決まっています。

ここではそれぞれ故障しやすい部品と、おおよその寿命について紹介しましょう。

まず故障しやすい部品としてヒートポンプユニットがあります。

ヒートポンプユニットは貯湯タンクよりも多くの部品により構成されています。

中でも故障しやすい部品は水回路系統の部品です。

主に循環ポンプや流量センサーなどが挙げられ、いずれも約7年が寿命の目安とされています。

続いて貯湯タンクです。

貯湯タンクもヒートポンプユニット同様に水回路系統の部品が故障しやすいです。

特に流量調整弁や混合弁などの負荷がかかりやすい部品の故障が多く、早ければ約5年ほどで不調をきたす場合があります。

しかしこれらのメンテナンスを定期的に行っていれば、貯湯タンクは約10年から15年長持ちします。

 

エコキュートの修理方法と費用

 

エコキュートの不具合はエラーコードで確認します。

また症状に応じて部品の交換を行う必要があります。

そのため、症状によっては修理の費用は大きく変わることがあります。

あくまで費用の目安になりますが、ヒートポンプユニットの修理と流量調整弁などの簡単な部品交換の費用を解説します。

まずはヒートポンプユニットの修理費用です。

エラーの内容によって金額はかなり違いますが、電子回路計の部品の交換を前提として考えると約8万円から15万円ぐらいの費用がかかると予想されます。

交換作業のために一度分解する必要があることや部品の価格が高額なこともあり、この程度の費用を見込んでおく必要があるのです。

次は簡単な部品の交換です。

この場合は約1万円程度からの費用になります。

壊れている部品の数によって値段は前後しますが、部品が比較的安く、作業もそれほど難しくないためこの程度の金額で修理が可能になります。

エコキュートの不調は一か所だけではなく、複数同時に起こる場合がまれにあります。

自己判断は避けて、専門業者やメーカーに問い合わせ対応してもらうことが必要です。

 

エコキュートを使用する場合の注意点

 

エコキュートを使用する場合の注意点は、ランニングコストと製品寿命に関するものがあります。

ここでは電気代の節約方法とエコキュートを、少しでも長持ちさせるために心がけるべきことを解説します。

 

エコキュートの電気代を節約する

 

エコキュートは、本来深夜電力を使用してお湯を沸かすシステムの商品です。

電気代のプランについては、夜間の電気代が安くなるプランを契約しているかどうかを確認しましょう。

また、湯切れを引き起こしてしまうと例外的に日中の高い電気を使用して沸き増しを行います。

この沸き増し運転を行ってしまうとランニングコストが高くなってしまいますので、まずは湯切れを起こさないようにお湯の使い方には注意をしましょう。

 

エコキュートの寿命を伸ばすためには

 

エコキュートを設置した後、寿命を延ばすためには周辺の確認を定期的に行ったり、メンテナンスを行ったりすることが大切です。

なかでも以下の5項目は、エコキュートの寿命に直結する内容となるため意識的に確認することが必要です。

 

・貯湯タンクとヒートポンプの定期的なメンテナンス

・エコキュート周辺に物を置かない

・エコキュート周辺の掃除を行う

・ファンに異物が入らないように注意する

・必要に応じて運転を休止する

また施工前に確認するべき事項に水質検査があります。

例えば地下水や井戸水などは、相性の悪い水を使用してしまうとサビなどの原因になりエコキュートの故障の原因になります。

必ず水道水を使用するようにして、万が一、地下水や井戸水を使用する場合には事前に水質検査を行い、専門業者に使用可能かどうかの判断をしてもらうようにしましょう。

 

まとめ

 

エコキュートのメリットとデメリット、費用や耐用年数について解説してきました。

エコキュートは光熱費を軽減できる素晴らしい給湯器です。

地球環境にも優しく、今の時代にあった給湯器ではないでしょうか。

エコキュートを設置する場合の設置費用が、多少高額になるというデメリットはありますが、電気代のランニングコストが抑えられるため、10年から15年の耐用年数まで使用することができれば十分に元を取ることができます。

そういう意味では、給湯器をエコキュートにすることは、利口な選択と言えるのではないでしょうか。