宮城県栗原市志波姫・リノベーション/佐藤様

のどかな田園風景の中に佇む、築80年になる平屋の古民家。こちらにお住まいの佐藤様は家族形態の変化や高齢化に備え、経年劣化が進んだお住まいのお悩みを当社にご相談くださいました。
奥様からは、母屋に浴室やトイレが無い為に、別棟への移動と毎回靴を脱ぎ履きするのが大変だという点。そして、これから成長されるお孫様のお部屋の確保についてのご相談。一方旦那様からは、現在の建物の断熱性能の低さや、床の間から吹き上げる隙間風等「寒さ」に対するご相談を頂きました。又、ご夫婦の共通の悩みとして室内に多く存在した段差に対する不安も打ち明けられました。
当初は水廻りだけのリフォームか建替えか?と家族内でご検討されていましたが、先祖代々住み継いできた大切なお住まいを遺したいという想いと、調査の結果建物の基礎等造りがしっかりしている事も分かり、住空間アドバイザーの千田の提案からフルリフォームという選択肢に至りました。

想い入れと趣は そのままに再生

Before
after

設計を担当させて頂いたのは一級建築士の片桐。佐藤様の想いを十二分に汲み取り、対面式のキッチンを置いたご家族全員が集えるLDKや、子供部屋の設置をご提案しました。又、最新の浴室やトイレを母屋に設置し、不安だった段差に関してもバリアフリーとし、末長く健康で快適に暮らすことが出来る工夫や提案を随所に行いました。 「古民家の趣を遺したいというご主人様のご要望から、住宅の価値ある素材をうまく活かしながら設計しました」と片桐。こうして新と旧が見事に融合された、佐藤様の理想のお住まいが完成しました。

心地よく 住み続けたい我が家

家の中で一番気に入っている場所を伺うと、「明るく広々としたLDKは、本当 にゆったりとした気分になれます」と奥様。フロア材や壁紙、家具等の調度品は息子様ご夫婦が拘られ、美しく年輪が刻まれた見事な欅の鴨居は、以前の建物に使われていたものを補修し遺したもの。 その様なプロセスからも想い入れが深まり、一番のお気に入りの空間になっているのかもしれません。 「住み心地が良くなり、冬も暖かくて電気毛布を全く使わなくなったんですよ」と奥様の言葉にご主人様も笑顔でうなずきます。「家の中の段差が解消され、本当に楽になりました。子ども達も住み継ぎたいと言ってくれています」。 お住まいへの想い入れはそのままに住みにくさを解消し、ご家族皆様にとって一層の愛着が生まれる我が家となりました。