定年を機に、暑さ寒さが身に沁みる築35年のお住まいを、奥さまが安心して暮らせるよう刷新したい―。そんな施主さまの思いを形にするために弊社がご提案したのは〝1階全面のフルリノベーションによる平屋暮らし〟でした。 2階建て住宅においては、家族構成の変化や高齢化により2階へ上がる事がなくなり、生活スペースとして機能しなくなることも多く見られます。特に、30年以上前の住宅は階段が急勾配で上り下りが大変なうえ危険です。施主さま宅も同様の状況にあり、1階に生活機能を集約し完結することで安全な生活が実現すると考えました。1階と2階を分離し1階全体をゾーン断熱化することで、夏は涼しく冬は暖かく過ごせる快適な居住空間となります。

快適な生活には住宅の性能のみならず、生活動線や収納といった利便性を付加させることが重要です。施主さま宅は住宅の中心に階段と中廊下がある間取りとなっていたため、回廊動線を計画しどこからでもスムーズに移動できるように各室を配置しました。 浴室や洗面脱衣室・トイレといった水廻りは位置を変えず東側に並べ、南側にあった二間続きの和室はワンフロアのLDKに。中廊下を収納スペースに変えることでLDKの広さを縮小させることなく収納力を確保しています。 北側にあったDKは寝室に変え、階段下の壁を撤去し収納スペースを新設。デッドスペースを有効活用することで空間が広がり、寝室としての機能性も向上させました。 玄関～寝室～水廻り～LDK～玄関へと時計回りにも反時計回りにも回廊できる動線は、生活行動の負担を減らし、家事も快適にしてくれます。

工後の感想を施主さまに伺うと、「自宅が安らげる場所となり、家に帰るのが楽しみになりました。」とのこと。また、「クラシタスは依頼者の立場になって一緒に考えてくれるところが良かった。今後はクラシタスファミリーの一員として、スタッフとのお付き合いを続けていきたい」と大変うれしいお言葉を頂きました。 住み慣れた愛着あるお住まいをリノベーションにより平屋使いの機能性を持たせることで、シニアライフにおける豊かな住まい方や暮らし方が実現しました。