大雨や台風の時だけ雨漏りするのはなぜ?原因と対策

2024.05.28

普段は大丈夫なのに台風や大雨の時だけ雨漏りがして困っている方に読んでいただくコンテンツです。

夏の季節には台風やゲリラ豪雨などの大雨が降ることがありますよね。

なぜかその時だけ窓周りや天井裏などに雨漏りがしてシミができたりします。

そんな場合には放置しても大丈夫なのか、具体的にどうしたら良いのかを解説していきます。

 

・外壁からの雨漏り

 

まず外壁からの雨漏りですが最も考えられる原因はコーキング(シーリング)の劣化です。

サイディングの継ぎ目や外壁材と窓枠の周りなどに施されているコーキングは、10年を目処に打ち替えや増し打ちなどのメンテナンスが必要です。

それを怠っていれば劣化したコーキングの隙間から雨水が浸入します。

コーキングは劣化すると硬化しひび割れが生じ、本来雨水の浸入を防止するものであるにもかかわらずその役割が果たせなくなります。

普段通常の雨なら浸入が防げる程度の劣化でも強く叩きつけるような大雨や台風の雨は、ほんのわずかな劣化でも隙間ぬって中に浸入するということです。

コーキングが劣化して雨水が浸入する前にメンテナンスが必要だということですね。

 

また外壁からの雨漏りのもう一つの原因は、外壁材のクラック(ひび割れ)です。

一般的な住宅の外壁は窯業系サイディングを採用されている方が多くひび割れることがよくあります。

窯業系サイディングだけではなく、左官業者が塗って仕上げるモルタル壁や鉄骨造で使用されているALCパネル(発泡コンクリートパネル)などもひび割れることが多い外壁です。

どのような外壁材にしてもひび割れが生じた場合はそこから雨水が浸入してきます。

軽微なひび割れで通常の雨なら浸入しないとしても、台風の横殴りの雨やゲリラ豪雨などの強い大雨の場合のみ、わずかなひび割れから浸入するのです。

 

・窓サッシからの雨漏り

 

次に窓サッシからの雨漏りですが、これは窓枠周りの不具合が原因で起こることが多く、サッシ自体に原因がある場合もありますがほとんどは間接的な原因です。

例えば、前述でもあるように窓枠周りのコーキングの劣化や外壁のクラックがあります。

また下地にある防水紙や防水テープの劣化も考えられます。

コーキングの劣化や外壁のひび割れから雨水が浸入することで、防水紙や防水テープを濡らすことになり、ダメージを大きくして劣化することも考えられます。

さらにサッシを長い間使用していると、地震などの揺れが原因で歪みが出ることもありサッシの部品同士の繋ぎ目に隙間が生じたりもします。

そうなると窓やサッシのパッキンが剥がれたり浮いたりして雨漏りを誘発することもあるのです。

他にはサッシ上にベランダやバルコニーがある場合は、ベランダの防水やコーキングの劣化、笠木の破損などの不具合によって影響を受けていることもあります。

あとは窓の上に付いている雨仕舞いや水切り金具の劣化や破損によっても雨漏りを引き起こすケースもよくあるのです。

このように様々な経年劣化が原因で雨漏りは起こるのですが、大雨の時だけ起こるのは強い風と大量の雨が横殴りに叩きつけるため、普段雨風が当たらないところに当たってしまうことが原因です。

それだけ台風や大雨は少しの劣化で雨漏りに繋がるということです。

 

・換気口や通気口からの雨漏り

 

雨漏りの原因は屋根や外壁、サッシ周辺が最も多いのですが、実は換気口や通気口も雨漏り発生のポイントなのです。

換気口や通気口は室内の空気を換気するためにあり、壁面や天井に設けられています。

高気密高断熱の家が普及したことによってシックハウス問題によりこのような通気口や換気口が必要になりました。

しかし大雨や台風の時には壁に穴を開けているわけですから雨の浸入対策は必須となります。

横殴りの強い雨に対しては吹き上がる雨によって浸入しやすくなります。

しかし大抵は換気口や通気口の周囲のコーキングが劣化していることが多いのです。

外壁にしても吸気口や通気口周りに施されているコーキングの劣化状況も把握しておく必要がありますね。

 

・軒天からの雨漏り

 

軒天の雨漏りの原因は、外壁との取り合い部分の雨仕舞いによって影響を受けやすい場所です。

この取り合い部分から雨漏りが発生することもあります。

主な原因は暴風雨時の下から吹き上がる雨水の浸入です。

軒天と外壁の取り合いの雨漏りの多くは雨水が浸入する箇所と排水する箇所が違います。

例えば、サッシから雨漏りした場合の原因の多くは軒天と外壁の取り合い部分をチェックすれば分かります。

疑わしいと思えば取り合い部分に防水処理などをすることで、サッシからの雨漏りが治る場合もあるのです。

防水処理は主にコーキングをすることがほとんどですが、コーキングも定期的に打ち替えるなどのメンテナンスが必要というわけです。