無垢材に囲まれた家
2024.04.20
「無垢」という言葉の意味は混じりけのないことと、見せかけではなく本物であることです。
その意味の通り建築に使用する無垢材は、自然素材で天然の木材のこと。
合板や集成材のように張り合わせた人工的な建材ではなく、丸太から切り出した自然の木そのままです。
無垢材に囲まれた家は、天然木本来の風合いが楽しめることに加え、健康への意識が高まり今とても注目されています。
床だけではなく、壁や天井までも無垢材を使っている家が増え部屋の調湿効果や木の香りがとても心地よい空間を演出してくれます。
今回はその無垢材についてお話ししましょう。
無垢材のメリット
温かみのある質感が魅力の無垢材は天然素材ならではの魅力がたくさん詰まっています。
無垢材のメリットについてみていきましょう。
・木の本来の風合いが楽しめる
無垢材は丸太をから切り出した木材をそのまま使用しているため、木の本来の味わいと風合いを楽しむことができます。
プリントされた合板とは違い、一つ一つが違う顔を持っている一点ものなので唯一無二の素材といえます。
また、無垢材は木の香りが部屋中に漂い、森林浴をしているかのような心地良い空間が実現できます。
無垢材に囲まれて暮らすと、その肌触りと香りだけで癒される暮らしが楽しめるでしょう。
・経年の変化で味が出る
人工的に作られたものは、大体年月が経つと汚れて劣化し取り替えたくなるものです。
しかし、無垢材は年月が経つにつれて、色味に味が出て鮮やかな艶が出てきます。
新築時には切り出した白木の香りが部屋中に立ち込め、年月が経てば経年変化により色艶の風合いが増してきます。
無垢材に囲まれた家は、本革の製品のように使えば使うほどに深みを増して価値のある家と豊かな暮らしが実現できるでしょう。
無垢材は経年の変化が楽しめる素敵な建材といえます。
・無垢材は調湿効果がある
無垢材のメリットは、調湿作用があり室内の湿度を自然に調節してくれるところです。
日本の四季に応じて室内の湿度を一定に保つ効果があります。
これは、日本で育った木を使っているからこそ、日本の風土に合った調湿作用が期待できるのです。
日本の夏は湿気が多くジメジメした気候になりますが、無垢材に囲まれた家は素足で歩いても心地良い感触で過ごすことができます。
反対に寒い冬場でも温かみのある無垢材は、集成材のフローリングよりも足元が冷えにくく快適です。
とにかく無垢の床材は1年を通じて素足でも過ごせるところがメリットです。
・暮らす人の身体に優しい
天然素材の無垢材は、化学物質を全く含んでいません。
接着剤で木を張り合わせた集成材や合板は、アレルギーの原因であるシックハウス症候群になる可能性があります。
小さな子供やアレルギー体質の人には、その危険性のない無垢材を使った家がおすすめです。
無垢材のデメリット
無垢材もやはりデメリットはありますので見ていきましょう。
・反りやひび割れが生じる
これは無垢だからこそある現象なので、反ったり少々のひび割れも我慢できないのであれば無垢の床材は使用しない方が良いでしょう。
これも無垢材の味と理解できる人でないと後々後悔すると思われます。
丸太から切り出した材木だということを忘れずに、一枚ものだから反ったりひび割れたりするということです。
・傷が付く
加工されていないのが無垢材なので、そのままの素材で使用します。
そのため物を落としたり、鋭利なもので引っ掻いたりすれば簡単に傷がつきます。
傷が付くのも無垢ならではのこと、それも味の一つという理解ができなければ無垢の床材とは付き合えません。
傷が気になる人は無垢材の採用は難しいでしょう。
・水にも弱い
無垢材は水をこぼすと染み込む性質があります。
長時間水を拭き取らなければ、シミになったり水が浸透して反ったり破れたりする原因になります。
まとめ
家の壁や天井、床に無垢材を使うと木の香りが漂います。
調湿効果もあるため室内の湿度も一定に保つことができるため室内環境を整えてくれます。
シックハウス症候群のリスクもなく人の体にも優しい建材です。
デメリットもありますが、経年の変化も楽しめる素敵な財産になることは間違いないでしょう。