省令準耐火構造ってどういうもの?

2023.12.08

省令準耐火構造とは、建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造として住宅金融支援機構が定める基準に適用する住宅のことを指します。

具体的には外部からの延焼防止や各室の防火、他室への延焼遅延が特徴として挙げられます。

今回は省令準耐火構造について解説します。

 

・耐火構造との違い

 

省令準耐火構造と耐火構造との違いを見ていきましょう。

火災保険の契約時など構造を判定する際によく目にするのが省令準耐火や耐火構造です。

この2つは似てるようですが実は全く違うものなのです。

 

まず耐火構造というのは、鉄筋コンクリート造やレンガ作りなどの耐火性に最も優れた構造の建築物を耐火構造といいます。

国土交通大臣が定めた建築基準法に適合しているもので、またその認定を受けていることが条件となっています。

例えば火災になっても1時間以上の耐久性があるものが耐火構造として認められているのです。

この構造で重要なポイントは火災が終わるまでの間、建築物が倒壊することや延焼を防止するための耐火性能があるというところです。

つまり火事になっても倒壊しないことが条件ということなのです。

 

また他に準耐火構造があります。

それは国土交通大臣が建築基準法で定めた構造であることと、火災後45分以上の耐久性があることが条件とされています。

耐火構造の条件では倒れないことも要件に入っていましたが、準耐火の場合は延焼を抑制するということが条件になります。

 

・防火構造との違い

 

次に防火構造について説明しましょう。

防火構造とは火事が燃え移らないような構造であるかどうかがポイントとなります。

つまり隣家が火事になってもそこから火をもらわないようにするための構造になっているということです。

火をもらわない構造とは、軒裏や外壁などが鉄鋼モルタル塗りや漆喰塗りなどの燃えにくい材料で作られていることで、30分は燃えない防火性能があるということが条件となります。

これは国土交通省が定めた建築基準法で防火構造試験の認定を受ける必要があります。

 

省令準耐火構造と耐火構造や準耐火構造、防火構造の決定的な違いは建築基準法に定めたものではないという点がまず大きな相違点です。

省令準耐火構造は、住宅金融支援機構の定めた基準に適合した構造であり、それに加えて準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造であるとされています。

つまり名称には耐火という言葉が入っているものの、省令準耐火構造は防火構造に近い構造なのです。

防火構造が外の火事が燃え移らない構造になっているのと同様に、その構造自体が各部屋に設置されているのが省令準耐火構造ということなのです。

従って一つの部屋から出火しても他の部屋に燃え移らないような構造で、他の部屋への延焼を防ぐというのが省令準耐火構造の本質なのです。

 

・省令準耐火構造のメリットとデメリット

 

省令準耐火構造は、一般的な木造住宅に比べて耐火性能が高い構造となっているためたくさんのメリットがあります。

 

・メリット①火災が発生しても被害を最小限に抑えられる

 

木造住宅で省令準耐火構造であれば一定の耐火性能を有しているので、火災による被害を最小限に抑えられる可能性が高くなります。

防火性能が高いため、もらい火や延焼を防止することが可能で火災が発生しても被害が軽減されるということです。

 

・メリット②火災保険・地震保険が安くなる

 

省令準耐火構造の建物は火災保険料が安くなります。

居住用に使用されている建物の構造は、M構造(マンション構造)T構造(耐火構造)H構造(非耐火構造)の3つに分けられます。

M構造が最も保険料が安くH構造は高くなります。

一般的な木造住宅は、マンションなどの鉄筋コンクリート造に比べて可燃性は高くなり火災のリスクは大きくなります。

しかしこの省令準耐火構造の建物は、木造住宅であっても一定の耐火性能が認められているため、火災時のリスクが軽減されることから火災保険も安くなるのです。

また地震保険も同様に保険料の割引が適用されます。

 

・デメリット①建築費用がやや高い

耐火性能を上げるために基準を満たした建材を使用するので総額が少し上がります。

 

まとめ

 

省令準耐火構造について解説してきましたがいかがだったでしょうか。

木造住宅は木材で作られている以上は鉄筋コンクリート造に比べると火災のリスクは上がります。

しかし、省令準耐火構造の木造住宅であれば火災時も燃え移りにくい構造と火がまわりにくい構造で作られています。

火災時にはいかに早く逃げられるかがポイントなので、省令準耐火構造の建物なら時間を稼げる構造になっているため安心といえるのではないでしょうか。