リフォームで夏の台風対策!強風から窓を守る方法を徹底解説!

2021.07.30

毎年梅雨が明け、夏が来ると同時に台風のニュースが話題になりますが、最近台風の被害が多いとお感じではないでしょうか?
近年の台風状況を見ると、毎シーズン4回以上も日本に上陸し2014年を境に2倍に増加しています。

毎年のように「観測史上最も強い風」というフレーズが耳に残り、実際に強風や大雨による河川の氾濫や住宅の被害が後を経たない状況です。
地球温暖化が進み海面温度が上昇すると台風は巨大化し、大きな被害が発生する可能性が高まります。

しかし、リフォームによってしっかり台風の対策を行っていれば安心です。
台風や災害に負けない家づくりを考えて、備えていくことがリフォームにより可能となります。
この記事では、台風から住宅の窓を守るためには、どのような対策が必要か徹底解説いたします。

 

台風による窓の危険性!
台風による暴風の被害は、屋根瓦が飛んでしまったり雨樋が外れてしまったりと色々ありますが、窓の被害も例外ではありません。
しかし、台風の被害で窓ガラスが割れてしまう原因は、強風によってではなく風で飛ばされた物がぶつかって割れることが主原因と言われております。

気象庁によれば、木の枝が折れたり看板が落下したり、屋根瓦が飛ぶ被害が出始めるのが、平均風速20~25m/s(瞬間風速30m/s)以上で
平均風速35m/s(瞬間風速50m/s)を超えると外装材が飛散する状況となります。
風の勢いで、飛んでくる物はスピードが早く、割れたガラスはもはや凶器です。
また、窓ガラスが割れてしまうと強風が吹き込み、天井を破って屋根まで吹き上げてしまう危険性もあります。

ところで窓の台風対策でよく紹介されているのが、窓ガラスにガムテープやダンボールを貼り付けるという方法です。
何もしないよりは良いとはいえ、勢いよく飛んできた物は簡単に窓ガラスを突き破ります。
根本的な対策にはならないので、安全性を高めるためには、別の対策が必要です。
1階2階に拘らずどの窓であっても危険性は同じなので、しっかりした対策を講じましょう。

 

窓の強風対策の必要性!
近年は、大型台風の発生が日本付近で多くなってきました。
住宅の安全対策として、強風に対してどのような対策を講じるべきなのか、考えていかなければなりません。
強い風の力は、想像以上に大きく、思いもよらない物が吹き飛ばされたりします。
我が家だけではなく、近隣の住宅の窓ガラスに被害を与えてしまうこともあるので、迷惑にならないように対策をすることが必要です。

例えば、台風が発生し自宅付近を通過する予報が出れば、風で飛びそうな物が家の周囲や庭に放置していないか確認しなければなりません。
植木鉢や脚立など強風で飛びそうな物は家の中へ片付けて、庭に設置している物置はしっかり固定されているか確認することが必要です。

台風による強風で窓ガラスが割れる理由は「飛来物が当たってガラスを破壊する」ということを再認識したうえで対策を講じることが重要です。

 

台風に強い窓ガラスの種類は?

窓ガラスと一括りにしてもたくさんの種類があります。
台風対策には、2枚以上のガラスを使った強化複層ガラスや防犯複層ガラスが有効といわれています。
それぞれの窓ガラスの特徴を見ていきましょう。

 

・強化複層ガラス
2枚以上のガラスの間に乾燥空気や質量の重いアルゴンガスなどを注入したものが、強化複層ガラスと呼ばれております。
台風時に飛来物が窓ガラスに直撃し、割れたとしても破片が鋭利に尖らず、細かい粒状になるため怪我を防げます。
また、風圧に強く同じ厚さのガラスと比較して約3倍から5倍の強度があり、台風対策に適した窓ガラスといえます。
また断熱効果もあるため暑さ対策にも役立つ高性能な窓ガラスです。住宅の全ての窓におすすめです。

 

・防犯複層ガラス
機能性ガラスの一種でもある防犯複層ガラスは、ガラスの間に樹脂製の特殊中間膜や特殊な板が入っている構造となっております。
飛来物が直撃しても貫通する確率が低く、割れてもガラスの飛散が抑えられます。そもそも割れにくいため防犯にも役立ちます。
特に住宅の寝室や洗面脱衣所、トイレなどプライバシーを守りたい場所、防犯が必要な部屋におすすめです。

 

・ペアガラス
ペアガラスとは、一般的に2枚ガラスのことを指しますが、実は日本のガラスメーカーの登録商標です。
強化複層ガラスをペアガラスと呼ぶ場合もありますが、本来のペアガラスは断熱性と遮熱性を重視した窓ガラスのことです。
複層で作られているため、シングルガラスよりは丈夫ですが強化ガラスではない分、強度はやや劣ります。

 

・一般ガラス
標準的で安価な一般建築物に使われている透明なフロート板ガラスのことで、光を取り入れる用途には適しておりますが、強度や断熱
防音などの特別な機能はありません。
室内の建具に使われることが多く、透明ガラスタイプと室内が見えにくい型ガラスタイプなどがあり、室内建具でガラスが必要な部屋におすすめです。

 

以上、さまざまな種類の窓ガラスをご紹介しましたが、台風対策に適しているのは、「強化複層ガラス」と「防犯複層ガラス」の2種類です。
強風の対策だけではなく断熱効果や防犯効果も兼ね備えているので、リフォームの際は是非ご検討ください

 

自分でできる簡単な窓の強風対策

台風が突然発生し緊急の場合、飛来物が飛ばないように片付けて、補強すべき物置などを点検できれば、応急処置として養生テープや段ボールの
出番となります。
実際に物が飛んでくればいくら保護をしていてもガラスは割れてしまい危険なので、強風の時は窓に近づかないようにしましょう。

他には、事前に自分でできる対策として、飛散防止フィルムやシートを使用することでガラスの飛び散りを防ぐことです。
飛散防止フィルムやシートは、ガラスが割れても飛来物を家の中まで入ってこないように防いでくれます。
窓ガラスの飛散防止対策をしておくことは、地震が起きた時にも避難する際に安心です。

在宅の際は、裸足で過ごしている時も多く、ガラスが飛散してしまっては、大怪我をしてしまいます。
まずは、強風で窓ガラスに飛来物が直撃する可能性があるという前提で、災害時にガラスの破片が床に散らばらないように対策することが大切です。
窓ガラスの飛散防止フィルムやシートには、飛散防止と省エネ対策を兼ね備えた製品があります。

他には、防犯対策効果がある製品、装飾的な要素のある製品もあり、さまざまな種類のフィルムが販売されています。
フィルムの厚みによっても効果が変わってくるので、用途に合わせて選ぶことをおすすめします。
このような飛散フィルムやシートは、自分で貼ることもできますが、大きい面積の窓ガラスの場合は難しくなるので、必ずDIYで綺麗に
貼れるとはいえません。
見た目も綺麗で正確に貼りたい場合は、是非クラシタスにご相談ください。

 

窓のリフォームによる台風対策

最近の住宅は、シャッターや雨戸の無い建物もたくさんありますので、台風に対しては無防備です。

台風に強い窓ガラスに交換するリフォームもおすすめですが、既存の窓ガラスのままでも台風対策はできます。
そのひとつとして、後付けのシャッターや雨戸を取り付ける方法が挙げられます。

 

・シャッターを取り付ける
窓を守るためにあるシャッターは、強風時に飛来物が激突しても窓ガラスが割れないように防御します。
手動のシャッターもあれば、ボタンひとつで簡単に操作できる自動開閉のシャッターもあります。
上部のシャッターケースに収納できることから見た目もスッキリして、後から取り付けても違和感がありません。
飛散防止ガラスや強化ガラスなど機能的な窓ガラスと組み合わせると窓の台風対策としては最も効果の高い選択といえます。

シャッターを後付けする場合、窓の周囲にシャッターを取り付けられるスペースがあれば問題なく施工が可能です。
古い雨戸を撤去してシャッターに付け替えることもスペースさえ確保できれば取り付けることができます。
他にもシャッターをつけるメリットとしては、防犯性を高め空き巣などの犯罪から守ることや車の騒音などの防音効果もあります。
また、遮光効果があるので、外出時はシャッターを閉めておくと窓ガラスから差し込んでくる直射日光を避けることができるため、暑さを軽減できます。

 

このようにシャッターを取り付けることによって、台風対策だけではなく他にもメリットがたくさんあるのでおすすめです。
また、窓シャッターは手動と自動がありますが、その他に大きく分けて3種類に分けることができます。

 

1.クローズタイプ
通風用や採光用のスリットがなく、シャッターを閉めると窓を完全に覆うことができるため、暑い日差しや熱を遮ることが可能で
プライバシーが完全に確保されます。
台風対策には、完全に窓を覆うため保護してくれるので、クローズタイプがおすすめです。

 

2.スリットタイプ
シャッターにスリットが入っていることで、シャッターを閉めている時でも、風が通り換気が可能で、太陽光の光も取り入れることができます。
シャッターを閉めていても風と光が欲しい人には、スリットタイプがおすすめです。

 

3.ブラインドタイプ
スラット(羽根)の角度調整が可能で、ブラインドカーテンのような動きをします。
スラットの角度により風の調節や太陽の角度に応じて明るさの調整ができます。
天候や時間に合わせて、自由に調節可能なので南向きの窓や西向きの日差しが強い窓におすすめです。

 

・雨戸を取り付ける
雨戸もシャッターと同じように、台風対策には必要な役割を果たしてくれます。
窓ガラスを飛来物から守り、防犯の効果もあります。
築年数の古い建物では、シャッターよりも横にスライドして開閉する雨戸が主流です。
しかし、雨戸は劣化によって動きが悪くなることが多々あります。
シャッターと比較すると、強度があり低コストですが開閉がやや面倒でやりにくい点がデメリットです。
戸袋に何枚もの雨戸を収納するときは、結構大変ですが、和風の住宅では雨戸を選ばれる方もおられます。
雨戸にも大きく分ければ、3種類のタイプに分類できます。

 

1.単板引き戸(横びき戸・引き違い戸)
一般的な雨戸で板状の雨戸を2枚から3枚並べて使い、昔から使われている引き戸形式のタイプです。
戸袋のスペースが必要なので設置場所を取ってしまうことや閉めた際に真っ暗になってしまうことから最近の住宅には、あまり採用されなくなりました。
しかし、低コストであることや台風時以外には雨戸を閉めない人にはおすすめです。

 

2.通風雨戸(ルーバー雨戸)
ルーバー(細長い羽根)の角度を調節することで、雨戸を閉めたままでも風を通すことができます。
夏の暑い日は、暑さ対策としてルーバーの角度で直射日光を遮り、自然な光を取り入れて部屋の温度を上げずに明るさを保ちます。
和風洋風問わず、さまざまなタイプの住宅に使われており、施錠できるタイプの製品がよく採用されています。

 

3.折れ戸
折れ戸タイプの雨戸は、両開きで外側に半分に折れる構造になっているタイプです。
戸袋が不要なため雨戸を開けた時にもコンパクトな形で使いやすいところがメリットです。

両サイドに開けられることから、デザイン性にも優れ、洋風住宅にもよく似合うのでおすすめです。
手軽に開閉ができるところがメリットです。

 

まとめ

台風の対策として窓周りに焦点を当てて解説してきました。
暑い夏がやってくると同時に台風は容赦無く日本列島を襲ってきます。

近年は上陸する回数も多く、大型の台風が増えているため、しっかりとした対策が重要です。
年々規模が拡大している台風被害は、想定できない事故に繋がる可能性もあり危険度が増しています。
強風の被害だけではなく、大雨による河川の氾濫、崖崩れや土石流の被害も深刻です。

地球温暖化が進むなかで、この季節の台風は避けられない自然現象です。
住宅を災害から守ることは、そこに住んでいる家族全員を守ることを意味します。
大型台風に耐えられる強い住宅に、リフォームすることが、どの時代にも増して重要となってきました。